新国立競技場、本当にこれでいいのか! 有識者会議がJSCの基本設計案を了承

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縮小

7月に解体工事を始める予定の国立競技場で、建て替え後の「新国立競技場」の基本設計案が、ようやく明らかになった。

国立競技場を管理運営する日本スポーツ振興センター(JSC)は5月28日、基本設計案を有識者会議に示し、その場で了承を得た。総工費は1625億円(現在の国立競技場の解体費を除く)で、2019年3月の完成を目指す。新競技場の敷地面積は約11万3000平方メートルと現競技場より4万平方メートル大きくなり、収容人数は5万4000人から8万人へ増える。

国立競技場の建て替えをめぐっては、英国の建築家、ザハ・ハティド氏のデザインをコンペで採用した。ところが、施設が巨大過ぎて景観を壊すことや予算が予定していた1300億円から3000億円に膨らむことが問題視され、建築家などから反発が起こっていた。そのため、JSCでは規模の縮小を図ることを言明していたのだが、3月までに明らかにする予定だった基本設計が難航していた。

高さを5メートル低くした

今回の基本設計では、建物の高さを昨年11月の時点で計画していた75メートルから70メートルに抑えて、周りの景観に配慮した。地上6階、地下2階の鉄骨造りで、スタンドは3層。屋根は開閉式になっており、アーチ型のフレームで支える構造だ。遮音性の高い屋根を閉めた状態では、コンサートなどに利用することも想定している。

JSCは今後政府との調整を進め、詳細な図面を作成する実施設計に着手する。現在の国立競技場は7月から解体作業を始め、来年10月には新国立競技場の建設を始める予定だ。

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