ソニーは、2020年卒で5位、2021年卒で2位。ただ今年は同数で2位になった企業が3社あるので、定位置と言っていいだろう。そして、その評価で目立つのは理系の多さ。ソニー製品はどれもユニークでかっこいい。理系学生が憧れるのは当たり前だろう。コメントにも「かっこいい」という評価は多い。また「シンプル」という言葉も目立って多い。「かっこよく、かつ記事がシンプルにまとまっている」(早慶大クラス・理系)。
記述はシンプルだが、内容は豊富で詳しく深く理解できるようだ。優秀なライターを起用していることがわかる。「選考過程について詳しく載せてくれていた」(その他国公立大・理系)、「自分の専門に合わせた細かい事業が分かりやすく記載されていた」(旧帝大クラス・理系)。
旭化成は文系理系の両方に人気
7位の旭化成は、就職人気ランキングで常に上位をキープしており、採用ホームページへの評価も高い。ただ、同社はコンシューマー向け製品も持っているが、B to C企業とはいいにくい。ヘーベルハウスという建設事業を知る人はいるし、サランラップはスーパー・コンビニでお馴染みの製品だが、旭化成と結びつける人は少ないと思う。したがって、就活開始前にその存在を意識することは少ないはずだが、就職人気は根強い。
学生のコメントを読むと、多くの事業分野をわかりやすく説明しているようだ。たぶん長年にわたり、どうすれば学生に届くかの工夫を重ね、その経験の蓄積が高評価に繋がっているのだと思う。「感覚的に企業理念が伝わってきた」(早慶大クラス・理系)、「専攻が関係なさそうな学生にとっても興味が持てる内容だった」(旧帝大クラス・理系)。
8位のオリエンタルランドは、コロナ禍によって業績が大幅に悪化した。9月末、ディズニーランド内に「美女と野獣」をモチーフとする新エリアが開業したが、ディズニーランドがにぎわうことと「3密」回避は抵触するので、コロナ禍終息まで経営は厳しいと思われる。しかし、学生の人気は高く、採用ホームページの評価は、2020年卒の10位から2021年卒は8位へとランクを上げている。
学生コメントを読むと、キーワードは「夢」「理念」だ。「夢の国を想定したHPとなっており、連絡先をあえて目立たなくするなどの配慮が見られた」(中堅私立大・理系)、「毎回、ログインした際に出る言葉が素敵だった」(中堅私立大・文系)、「理念に共感できた、知りたいことがわかりやすくなっていた」(早慶大クラス・文系)。
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