入学者激減の背景にあるのは、実務の現場とロースクール教育のミスマッチだ。
「英語や外国法の教育も結構だが、民法など基本法の判例や条文などの基礎知識がとにかく不足している。事案を見ても、どの条文のどの論点の話なのかがわからない。これでは仕事にならない」。九州の若手弁護士はそう苦言を呈する。
都内の中堅弁護士も、「1500人の合格者のうち1000番台だと、法律も知らないし法解釈もできない若手がザラにいる。ドラマとは異なり、実際の弁護士の仕事は法律上の論点を抽出して文献を調べ立論する地道な作業続きだが、それに耐えられない」と語る。
複数の司法試験予備校で指導する加藤喬氏は「とくに法学未修者コースの学生には、ロースクール修了後でも予備校の入門講座レベルの基礎すら身に付いていない人が少なくない」と話す。
ミスマッチが起きる原因
そうしたミスマッチが起きるのは、ロースクールは司法試験対策と受け取られるようなことを行えないという事情ゆえだ。実際、事案から論点を抽出して論証を展開する答案練習は、起案教育として司法研修所でも行われる法曹養成に欠かせない手法だが、これが試験対策的だとして、従来ロースクールの授業ではタブーとされてきた。
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