「桶狭間の戦い」が今も歴史に深く刻まれる意味 「うつけ」が起こした戦国史上最大の大逆転

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「桶狭間の戦い」の遺跡は名古屋に今も数カ所残っている(写真:KEI1008/PIXTA)
現代は、先の見えない時代です。
ITの変革による情報革命、自然災害、パンデミックが同時多発でやってくる状況なんて、これまでの人類の誰一人として経験していません。
ですが、問題の種類に違いはあれど、〝終わりの見えない戦乱の世──戦国時代〟も、まさに先の見えない時代だったんです。
そんな激ヤバな時代を生き抜いた武将たちのエピソードが、参考にならないわけがありません。それに、過酷な時代をフルパワーで駆け抜けた彼らは、現代で言えば、「バズること」と「炎上する」ことしかやってないんです。
そこにあるのは、失敗も成功もバズりも炎上も書いてある、生きた教科書。
命を燃やした武将たちのエモい話を知らないなんて、もったいなくないですか?
お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当で、歴史の「超現代語訳」で知られる房野史典さんの新著『13歳のきみと、戦国時代の「戦」の話をしよう。』より、「桶狭間の戦い」章の一部を抜粋、再構成し、3回にわたってお届けします。

『おけはざまのたたかい』は多くの人が知る

『おけはざまのたたかい』って、聞いたことあります?

「いや、それくらい知ってるよ」

という反応が、ちょっとムッとしながら返ってくるのを覚悟で書いてみたんですが、人によっちゃ少し半ギレになるくらい有名な戦いですよね。

なんでそんなに有名かって、答えはカンタン。時代が流れても歴史の教科書にずーーっと居座ってる戦闘だから、かなりの人が知ってるんです『桶狭間の戦い』って。

でも、教科書にずっとのってるってことは、歴史的にかなり重要な何かがあった……ってことになります。

じゃあ、その〝何か〟は何? って話ですが、ギュッ! とすると、

《織田信長(って武将)が今川義元(って武将)を倒して、みんな驚いた》

って内容。ギュッとするとね。

これだけだと、なぜ重要かがまったくわからないと思うので、もう少し丁寧に、テキトーに概要を説明しますと……

《1560年。まだ駆けだしの織田信長が、ムッチャクチャ強い今川義元を、桶狭間(愛知県)ってとこで倒すというサプライズが起こっちゃいます。

鮮烈な全国デビューを果たした信長。

この戦いで、本人とまわりの運命は大きく変わっていったのでした》

という感じになります。

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