セレブ実践「朝ごはん抜き断食」がヤバい理由

16時間断食に特化した驚きの研究結果が出た

体重が減少する時に筋肉も減少するのは普通だが、ファスティングを実施したグループでは予想以上の減少となった。この結果は気がかりなものだ。なぜなら、筋肉はさまざまな点で健康に貢献するからだ。たとえば、高齢者の転倒や障害を防ぎ、死亡率の低下にも関連している。

また、筋肉は代謝を向上させ、ダイエットをして減少した体重が、その後リバウンドするのを防ぐ役目も果たす。筋肉が減少した理由の1

つは、ファスティングによってタンパク質の摂取量が減少したからではないかと、研究者らは考えている。

この研究論文の執筆者であり、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の心臓専門医であるイーサン・ワイスは、実験結果に驚いたという。ワイス自身、この時間制限によるファスティングを2014年から実行しており、食事はすべて正午から夜8時までの間にとっていた。しかし、実験データを分析し、研究結果を見た結果、ワイスはファスティングをやめて朝食をとるようになった。

「私はこのダイエット法には効果があると思い込んでおり、自分自身でも実践していた。だから、この結果にはショックを受けた」とワイスは言う。

朝に食べたほうが減量しやすい?

しかし、専門家の中には、体重減少を目指すには、この新たな研究では期間が短すぎると言う人たちもいる。彼らは、もし実施期間がもっと長く、参加者がもっと多ければ、より多くの体重減が見られた可能性があると話す。

また、朝食を抜いて午後と夜に食事をとるのではなく、もっと早い時間に大半のカロリーを摂取すればもっとよい結果が出ることが、これまでの研究で示されてきたとも指摘する。朝のほうが食事の代謝が進みやすく、午後や夜に多く食べることは、体内時計に反しているという。

たとえば、複数の研究では、過体重の成人がたっぷりと朝食をとり、昼食はほどほどに、夕食は軽めにした場合と、朝食を少なく、夕食をたっぷり食べた場合が比較されている。その結果を見ると、前者のほうが体重の減りは大きく、心血管系リスクもよりよく改善されたという。

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