「10分でポテサラ完成」料理研究家が明かす秘技 たった“2つの工夫"で料理が今より楽になる
今年7月、スーパーの惣菜コーナーでポテトサラダを手にしていた女性に対し、高齢男性が「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と言い放ったとされる目撃ツイートが物議を醸しました。あまりの盛り上がりに、テレビのワイドショーでも取り上げられたほどです。
「ポテサラ論争」に抱いた違和感
この「ポテサラ論争」に関して、私は無言を貫きました。炎上を恐れたからではありません。「主婦の気持ちを考えろ!」と怒るのは簡単です。「料理は手抜きしていいんだよ」と主婦をフォローするのも、料理研究家の役割として間違ってはいません。けれど、それだと何の解決にもならないと思ったからです。
この件で私が言えることは、「料理、やってみれば?」という一言に尽きます。奥さんが手抜きしてると思うなら、文句を言う前に一度台所に立ってみればいい。実際に料理をしてみて「意外に楽しい!」と思うなら続ければいいし、「やっぱり無理!」と感じたら、二度と奥さんに文句を口にしなくなるはずです。やったこともないのに、「料理はこうあるべきだ」と御託を並べるのはフェアではありません。
こうした騒動が起きた背景には、日本人の料理に関する考え方が古いことに原因があるように思います。事の発端となった「ポテサラ」は料理工程が面倒だと思われがちですが、じつは10分もあれば完成します。ジャガイモを電子レンジで加熱して、マヨネーズを混ぜ合わせるだけ(詳しいレシピは、記事の最後でご紹介します)。キュウリやハムを入れるとハードルが上がってしまいますが、代わりに唐辛子やカレー粉をかけるだけでも十分おいしく食べられます。
料理をまったくしない人は、「じゃがいもは茹でなくてはいけない」「にんじんは扇形に切る」といった固定観念に縛られている可能性があります。でもレンジを使ったり、材料の一部を惣菜で代用するのだって、立派な料理です。まずは、その凝り固まった“料理の常識”から一度開放されることをおすすめします。
そもそも、日本人は料理に力を入れすぎです。
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