税抜と税込「値札」をよく見ない人ほど買う真実 小売りの業界団体が税抜表示の容認を求める訳

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店頭の価格表示、どれだけ細かく見ていますか?(写真:プラナ/PIXTA)

スーパーマーケットで牛乳を買うとき、168円(税抜)と182円(税込)の値札が掲げられた2つの商品が目に入ったとする。直感的にどちらが「安い」と感じただろうか。

現在、食品に課される消費税率は8%(軽減税率)。本体価格168円に8%の税率を上乗せすれば182円になるため、2つの商品をレジで会計をする際に支払う額は同じだ。

税抜と税込の価格表示は消費行動に影響する?

では、牛乳を買い物カゴに入れる瞬間はどうか。168円(税抜)と182円(税込)では微妙に見え方が違う。その違いは店の販売数量、売上高に影響を与えているのだろうか。

このたび横浜市立大学の中園善行准教授(経済学)と石田森里研究員が「価格表示が小売店の販売数量に与える影響」についての検証結果をまとめた。

実験の対象とした期間は2013年4月から2014年3月までの1年間。この期間が選ばれたのは、2013年10月に消費税転嫁対策特別措置法(特措法)が施行されたからだ。2014年4月以降、消費税が5%→8%、8%→10%へと2度にわたって引き上げられる予定になっていたことから、国が小売業者の値札変更作業の負担軽減策として「○○円(税抜)」「○○円(本体価格)」「○○円+税」など、税込表示(総額表示)以外の表示方法を特例として認めたのだ。

中園准教授らは、2013年10月の特措法施行以降、値札を変更した店舗にズレがある(一斉に値札を変更しなかった)期間に目を付け、「総額表示のまま変更しなかった店舗」と「総額表示から税抜き表示に変更した店舗」の間で、販売数量や売上高に違いが生じたかを検証した。

検証方法は、事業者の資本規模や立地など外部条件に影響される部分を取り除き、値札を変更したことで生じた差だけを検証する方法(Difference-in-Differences=差と差の比較)を採った。

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