共通テスト「日本史」で高得点を取る4つの戦略 「問題内容の変化」を正しく把握しよう

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しかし、以上のような形式面の目新しさは、慣れによって対処できるものなので、あまり気にする必要はありません。共通テストの対策の基本は、従来のセンター試験対策と同じで、

歴史的事象の時期・内容と、事象どうしの相互関連性を把握する

ということを意識して学習を進めれば大丈夫です。日本史の基本的な知識を、1個1個バラバラに覚えるのではなく、それらがどのように関連しあっているのかを理解したうえで覚えていきましょう

攻略のための新戦略②
資料(史料・絵・図表)を読み解く問題に、積極的に取り組む

また、単純に知識を用いて答えるのではなく、資料(史料・絵・図表)を読み解いて答える問題が増えました。こういった、歴史の考察を重視するのも、共通テストの特徴といえます。とはいえ、教科書に載らない初見史料を読解したり、絵の中からさまざまな要素を読み取ったり、表・グラフのトレンドを分析したり、などの出題形式は、従来のセンター試験でも見られたものです。

ただし、共通テスト試行調査では、複数の資料から読み取った情報を相互に関連づけるという、複雑な処理を要求される傾向が強まったので、センター試験の過去問に加え、試行調査の問題や共通テストの予想問題(模擬試験など)に接して練習を重ねる必要があります。その際、

⑴ 設問の要求に合わせ、さまざまな資料(史料・絵・図表)を読み取る
⑵ 読み取った情報を整理し、既に学んでいる知識も含めて関連づけていく
⑶ そこから導き出された結論が、的確に表現されている選択肢を選ぶ

といった解き方を意識すれば大丈夫です。

設問で与えられた条件の中で、覚えている知識を使う

攻略のための新戦略③
設問の条件にフィットするかどうかを判断する問題に注意する

受験生にとってセンター試験との大きな違いを実感するのは、「設問で与えられた条件を基にした歴史の解釈」の正誤を判断する問題でしょう。

例えば、江戸時代中期の享保の改革を主導した8代将軍徳川吉宗(保護者の方々の世代には「暴れん坊将軍」で知られていると思います)による、上げ米の制という政策があります。これは、江戸幕府による財政難克服策の1つで、大名から石高1万石につき 100石の米を上納させ、代わりに参勤交代の江戸滞在期間を半減させる(1年から半年へ)というものです。

センター試験では、参勤交代について正しい文を選ぶ問題で、「享保の改革では、上げ米の代償として、参勤交代の制度が緩められた」という選択肢が登場したことがありました(2000年度本試験より)。上げ米の制に関する知識を用いれば、これは正しい内容だと判断できます。このように、センター試験では、「歴史の事実関係」の正誤の判定を受験生に要求していました。

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