台湾でユニクロが「国民的ブランド」になった訳

コロナ禍でも好調、台湾の市場シェア1位に

ユニクロ台湾を率いる黒瀬友和CEO(右から2人目)。台湾アパレル市場でシェアナンバーワンに上り詰めた(撮影:台湾「今周刊」蕭芃凱)

「ユニクロ」を展開する日本のアパレル最大手・ファーストリテイリング。アパレル界の王者も新型コロナウイルスの影響を免れることはできなかった。

2020年3~5月の売り上げは3364億円。前年同期比で39.4%の減少だ。営業利益は43億円の赤字だった。

同社の海外事業が受けた影響はさらに大きく、売り上げは4割以上減少。財務諸表には「減益」や「減収」の文字が並んだ。だがコロナ禍にあえぐ同社の海外事業の中で5月の売り上げが2ケタ成長を遂げた地域がある。それが台湾だ。

開放的な台湾の服装文化

海外ユニクロ事業の優等生であるユニクロ台湾は、台湾のアパレル市場でも強い存在感を発揮している。ユニクロ台湾はシェア1位、認知度も90%と台湾の国民的ブランドと呼ぶにふさわしい存在なのだ。そのユニクロ台湾を率いるのが黒瀬友和CEOである。

かつてユニクロ銀座店で日本一の売り上げを達成し、「スーパースター店長」として知られる黒瀬氏。中国第1号店である上海旗艦店の店長を経て、2016年にユニクロ台湾のCEOに就任した。黒瀬氏がCEOに就任してからユニクロ台湾の店舗数は69店にまで増加。2020年は台湾進出10周年を迎える。

黒瀬氏は少し照れたような表情で「この10年は奇跡の10年だったと言っておかしくない。すべては台湾の皆さんのおかげだ」と話す。メディア取材を受けることが少ない黒瀬氏だが、台湾『今周刊』の取材において、ユニクロが台湾で起こした奇跡と10年連続で成長を続けている秘密について語った。

「私にとって台湾は非常に魅力的な市場だ」。黒瀬氏は、台湾はカジュアルファッションの受容性が高いと分析している。その理由を「日本の会社員の服装がスーツと革靴に決まりがちなのに対し、台湾の会社員には服装の規定が少ない。開放的な文化という土壌もある」と述べた。

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