「あえて怠け者を許す」働きアリの不思議な生態 人間が軽視する「働かないアリ」の生存理由
生物の進化を語るうえで外せない巨人・ダーウィン。彼に触れずして、これから先も話ができないので、ここでダーウィンの進化論についてまとめて話しておきましょう。
ダーウィンの進化論はまさに現在の生物学の礎になっている重要な理論ですが、進化論という響きに難解さを感じる人は少なくないはずです。実際に、生物学や生態学の専門書、あるいはネットの解説なんかを読んでもやたらと硬く難しく語っているものが多くて、いっそう理解を遠ざけている節があります。だいたい学者や専門家という人種は、物事を難しく語ることはできても、簡単にわかりやすく伝えることが苦手な人は多いし、なかにはわざと難しく伝えたがる人も少なくありませんから(笑)。
「進化論」とはどんな理論か?
ダーウィンの進化論とは、ざっくりいえば、生物は「変化」を続けており、変化の結果、生き残ってたくさんの子どもを残す上で有利な形質を持つ個体が、不利な形質を持つ個体を押しのけて世の中のメジャーとなり、最終的に不利な形質を持つ個体が滅ぶ、という理論です。
つまり生物の世界は個体間で生存と繁殖(自分の遺伝子を残す)のための厳しい競争が繰り広げられており、ある環境下で「生存率」と「繁殖率」の高いほうの個体が生き残り、その個体の形質が集団中に広がって固定する。こうしてそれぞれの生息環境に特化した形質を持つ生物集団が作り出される。これこそがさまざまな形を持つ種が生み出される「原動力」であるとする理論です。
だからダーウィンの進化論を記述した本のタイトルは「種の起源」とされています(原題:自然選択、あるいは生存闘争における有利な種の保存による、種の起源論)。
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