「英語のこの問題で焦ってしまった」「数学はこっちの問題から先に解くべきだったのに、不安でこういう行動をしてしまった」など、そういう試験での「立ち回り」の部分を反省してノートをつくっているのです。
僕らは多くの場合、「この公式をド忘れしちゃったな」「この部分の記憶が飛んでしまったな」など、「中身」だけを反省して対策を練りますが、東大生はそのときの精神状態まで考えて、メンタル面も含めて対策を練ろうとします。
そう考えてみると、たしかにミスというものは、メンタル面と不可分の場合が多いです。そのときの精神状態も含めてミスの分析をしないと、同じ失敗を繰り返してしまうかもしれません。
ド忘れしてしまったのなら、そのド忘れした事柄をもう一度覚えようとするだけでなく、「ド忘れした要因」そのものを潰さなければ、試験本番に他の事柄を忘れてしまうかもしれない。だから「焦らずに解けるように、時間的余裕を持とう」というように、精神面の対策を行うというわけです。
「予行練習を撮影」すれば、精神状態が見える
でも、自分が問題を解いているときの精神状態を把握するって、そう簡単ではありませんよね。そのために有効な方法を、件の5浪理3の東大生が教えてくれました。
彼は受験生時代、自分が問題を解いている様子をスマホで撮影していたと言います。後からその動画を見直して、計算ミスがあったときに、どんな姿勢で、どんなタイミングでミスをしていたのかを調べていたのです。
「あ、計算ミスをするときに姿勢が悪くなっているな」「ここの計算でやっぱり焦っているみたいだな、このミスはなくさないと」と分析し、その失敗の対策を考えると話していました。
2:ミスの中身だけでなく「自分の精神状態」も分析する
3:「自分の予行演習」をスマホで撮影する
これらは、本気で失敗したくないと考えるからこそ、できる対策なのではないかと思います。
いかがでしょうか? こうやって万全の対策を練って本番に臨むと、緊張も和らぎます。例えば僕は、試験当日の朝に試験会場で緊張で吐いたわけですが、そこからメンタルが回復したのは、ひとえに「失敗対策」を積んだからにほかなりません。
「こういう問題が来たらこう対処すればいいよな」「こういうミスをしても、こうやって解けば点数がくるはずだ」というように、失敗したり不測の事態が起こったときの対策を頭の中に思い浮かべれば思い浮かべるほど、緊張が和らいでいつも通りの結果を出すことができました。
不安になることは悪いことではなく、怖かったら、怖くならないために、行動すればいい。僕は「自分は本番に弱い」と語る東大生の姿から、そういう思考の大切さが学べるのではないかと感じます。
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