接触確認アプリ「COCOA」まるで役に立たない訳

システムはお粗末、検査もちゃんと受けられず

政府の説明によると、通知された場合、「発熱などの症状がある」とアプリに回答すると、近くの専門外来の連絡先が表示されて受診するよう案内されるとされていました。

また、症状がなくても「家族や友人、職場の同僚など身近に感染した人や感染が疑われる人がいる」と回答すると、専門外来の受診案内が表示されるとされていました。

感染した人と接触した可能性がわかることで、PCR検査の速やかな受診につながり、感染拡大の防止が期待できるとされたのです。

問題は、これがダウンロードのための適切なインセンティブになるかどうかです。

最初から不具合

上で述べたのは、「人々がこのアプリにどう反応するか?」という問題です。

ところが、実際には、システムそのものに重大な欠陥があることが明らかになったのです。

まず、このアプリは、運用開始の初日に不具合が生じて、運用停止になってしまいました。

このアプリで陽性申告をするには、厚生省などの保健機関の承認ステップが入ります。つまり勝手に陽性申告はできないようになっています。

しかし、感染を自己申告する際に必要な8桁の「処理番号」の発行を受けなくても、任意の数字を入力すれば「完了しました」と表示されてしまったのです。

これでは、感染していない人でも「感染した」という情報を入力できることになり、混乱が生じるでしょう。

この不具合は是正されたのですが、問題はそれだけではありませんでした。

次の問題は、COCOAを運営するための感染者情報です。

感染状況の把握は、5月末までは、NESIDというシステムで行われていました。

ここでは、新型コロナの感染者を確認した医療機関が、手書きの「発生届」を作成します。それをファクスで保健所に送信します。受け取った保健所は、記載に不備がないかどうかを確認し、個人情報を黒塗りにするなどして、厚生労働省や都道府県にファクスで転送します。

そもそも今時、手書きとファクスとは、信じられないことです。

このシステムは、感染者急増によって当然ながらパンク状態になり、入力作業が遅れました。

そこで、HER―SYSという新システムが導入されました。

ここでは、感染者が確認された場合、タブレットなどで必要な情報を入力します。このシステムによって、自治体、医療機関の迅速な情報共有が可能になり、事務負担の軽減につながると期待されました。

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