ディズニー傘下のABCだから可能だった
近年のディズニー・アニメーション映画に限らず、『オズの魔法使い』の悪い魔女といい魔女の知られざる友情を描いて大成功を収めているミュージカル『ウィキッド』などのように、アメリカでは誰もが知る物語を題材にした作品に成功作は多い。
しかし、『ワンス・アポン・ア・タイム』を最初に見たとき、その斬新な発想に「こういう手があったのか!」と感嘆した。これは、放送局が米ウォルト・ディズニー・カンパニーの傘下である米三大ネットワークのひとつ、ABC(アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー)だからこそ可能だった企画だと言えるのだが、それにしても“創造性がある”とは本作のような作品のことを言うのだろう。
製作陣には、「謎が謎を呼ぶ」が代名詞の人気ドラマ『LOST』(賛否両論のラストも含めて最後まで挑戦的な意欲作だった)のスタッフが参加している。
当連載では大人向けの秀作として、比較的表現の規制が緩く、縛りの少ないケーブル局の個性的な作品を紹介することが多いが、本作のような野心的で遊び心にもあふれたチャレンジングな地上波の作品を見ると、なんとまあ、アメリカのTV界は層が厚いのだろうかと、ため息が出てしまう。
『ワンス・アポン・ア・タイム』は、シーズン1のDVDが発売中のほか、7月12日よりBSプレミアムでシーズン1の再放送がスタート。シーズン2は、今秋同局にて放送予定だ。
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