夏休みに生活リズム崩れた子の体調が心配な訳 自律神経の働きの乱れを放置してはいけない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

夏休み明けは生活リズムが急に変わるため、自律神経の働きが乱れる子どもがとくに多いタイミングです。「朝、なかなか起き上がれない」「食欲がない」「授業中もぼーっとしてしまう」「夜、なかなか寝つけない」などの症状が特徴です。

本来なら放っておいてもしっかり働いてくれるはずの自律神経が乱れてしまうのはなぜでしょうか。それは、現代の子どもたちの環境に要因があります。

実は、自律神経がきたえられるのは、ちょっとつらい場面に遭遇したときです。「暑い!」「寒い!」「暗い!」「おなかがすいた!」「全力で走って息がきれそう!」など、体が「このままでは危ないぞ」とキャッチできる刺激を送ることが、丈夫な自律神経を育てることにつながります。

ところが、現代の子どもたちの生活を振り返ってみるとどうでしょう? 夏でも冬でも室内はエアコンで快適な温度、危ない遊びは極力避けて、夜も明るい室内でテレビやスマホ三昧……。大人が子どもを思って整えた快適すぎる環境が、実は自律神経を怠けさせてしまっているのです。

便利な現代社会に生きる私たちは、ふだんの生活で「自律神経をきちんときたえる」意識を持つことが大切です。丈夫な自律神経を育てれば、夏休み明けなどに急に生活リズムが変わったときでも、さっと適応できるようになります。

どんな生活習慣で自律神経がきたえられる?

さて、もうすぐ夏休みが終わる、もしくはすでに終わった地域も多いですよね。毎日、元気に登校するために不可欠な自律神経は、普段の生活の中でどのように整えればいいのでしょうか。答えは簡単です。早寝早起きを徹底すること。そして、朝ごはんをしっかり食べること、です。

当たり前と思うかもしれませんが、この3つがきちんとできている家庭はなかなかありません。大人なら、たまに朝ごはんを抜いても、夜ふかししても、なんとなく1日の中で調節できますが、子どもはそうはいきません。必ず自律神経に影響が出て、不調のサインとしてあらわれます。それを学校の先生に「やる気がない!」と怒られてしまったら、こんなにつらいことはありません。

次ページ週末の寝だめはおすすめできない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事