マレーシアを侮る日本人が驚くコロナ後の日常 意外にハイテク先進国の新常態はこんなに凄い

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●Zoomでラマダン明け祭りハリラヤをお祝い

さらに、イスラム教国家ならではだが、ラマダン(断食)明けの祭り「ハリラヤ」も、デジタル化が進んでいる。例年であれば親族一同が里帰りして、100人程度が集う祝宴が催されるが(※イスラム教徒は大家族が多く、1人ひとりの名前を覚えきれないほど従兄弟やおい、めいなどがたくさんいるケースなども少なくない)、今年はコロナの感染拡大抑止のため里帰りは禁止となった。そのため、各家庭は都市部から地方に至るまで、親族一同が老いも若きもパソコンやスマートフォンでZoomをつなぎ、1年に1度のラマダン明けを祝った。

「里帰りできないハリラヤは初めて」

「これまで人生、生きてきたなかで、里帰りできないハリラヤは初めてだったよ!」と、クアラルンプール在住のワン・カマルディンさん(65) は豪快に笑いながら語る。

「Zoomを使ったハリラヤは、初体験のおっかなびっくりな試みで、親族一同があちこちの画面で入り乱れて、幼い子どもたちが次々に叫んでいたり、誰が何を喋っているのかもはやカオス状態だったけれど、離れていて会えない親族の顔がこうしてオンライン上でも拝めて、皆の元気な様子を確認できただけでもうれしかったよ」と、初めての“デジタル・ハリラヤ”の体験を満足げに話す。

今年のラマダン明け祭りのハリラヤは、Zoomを使って親族が大集合する形で祝われた(筆者撮影)
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