東大生から見た「地頭がいい人」の典型的な特徴 大切なポイントを見つけ、背景を知り原因を探す

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わかりやすいのは、分厚い本を読む場合のことだ。そんなとき現実問題として、その本の内容をすべて記憶することは不可能である。それは東大生でも同じだが、しかし彼らは、何百ページにも及ぶ教科書の内容を記憶し、何千ページもの論文を読んで研究を行っている。なぜ、そんなことが可能なのか?

その答えこそが、要約力なのです。「ここが大切なんだな」というポイントを理解し、その点だけをピンポイントで覚えているからこそ、何百ページもの本の内容を覚えることができるのです。
要は、無意識のうちに重要なところにマーカーを引く能力が高いのです。(70ページより)

端的に言えば、覚えるべき「ひとつ」を探す能力こそが「要約力」だということだ。その証拠に東大生の多くは速読の使い手で、どんな文章でもさっと読むことができるという。

つまり彼らの多くは、「キーワード」を探して本を読んでいるという場合が多いのだ。「これは、このキーワードについて書かれた文章だな」「なら、このキーワードの周辺を読んでいけば、自ずと要点が見えてくるだろう」というように、その文章の中から重要なキーワードを探し、その部分を重点的に読み、それ以外の部分を切り捨てているわけである。

余談だが、私もまさにこの方法で多くの本を読んでいるので、十分に納得できる話だと感じた(そういう意味でも、決して選ばれた人にしかできないようなことではないのだ)。

ビジネス書には、要点にマーカーが引いてあるものが少なくない。マーカーが引いてある部分の周辺だけを読めば、おおよその内容をつかめるようになっているのである。同じことで、つまり頭のいい人は、マーカーを自分で勝手に引く「目」を持っているということだ。

みんなが見えていないポイントを見る

だとすれば、その「目」がなければ、いつまで経っても要約力は身につかないのだろうか? 答えはノーだ。なぜならその「目」は、「日常の解像度」を上げることで養えるものだからだ。

どうすればキーワードを見つける「目」を養えるのかと言えば、答えは単純明快。見るポイントを変えればいいのです。ものの見方1つで、いとも簡単に要約できるようになります。
これは比喩でもなんでもありません。本当に東大生は、みんなが見ないようなところを見て要約力を高めているのです。(72ページより)

歴史の教科書を例に考えてみよう。言うまでもなく受験生の多くは、本文を読んでテストに出そうなところにアタリをつけ、そこにマーカーを引いて勉強してるはずだ。だが、東大生の場合は違うのだというのである。

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