・プレー時以外はマスク着用が基本。練習グリーンでもマスク姿の選手が多かったが、選手同士の会話の際はPCR検査陰性の安心もあってか、マスクなしも多かった。
このように、「3密を避ける」「マスク着用」「ソーシャルディスタンスをとる」「消毒」「手洗い・うがい」といった一般的なコロナ対策を、トーナメント会場という場でどう行うか、という点に主眼が置かれた。
基本的にはPGA、男子ツアーの日本ゴルフツアー機構(JGTO)、女子ツアーの日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)など、ゴルフ団体で作成した「トーナメントの感染症対策ガイドライン」に沿っている。
これらが実施されたことのすべてではないが、これまでの大会とは違うオペレーションになっていたことは確かだった。
有観客の大会を開催できたワケ
退会に選手として出場した、トーナメントを主管するPGAの倉本昌弘会長は、初日を終えたあと、次のように語った。
「『ギャラリーを入れるべきではない』という声があるのがよくわかります。私たち運営する側としても試合をやらないほうが楽です。しかし、選手に職場を与える義務もある。われわれプロは見られてなんぼの世界ですから、ギャラリーを入れてやるのが本来の姿。一つひとつこなしていけたらと思います」
今季の男子ツアーは国内23試合のうち、すでに16試合の中止が決まっている(8月1日現在、以下同)。アジアンツアーと共催した1月のシンガポールオープンで開幕したあとは、再開のメドが立っていない。
女子ツアーも37試合のうち、6月下旬のアース・モンダミンカップが主催者側の意向で、ギャラリーもメディアも入れない非公開で開催されたが、すでに22試合の中止が決まっている。
シニアツアーは当初の18試合のうち、10試合の中止・延期が決まり、開幕できずにいた。男女ツアーと同様、倉本会長の言うとおり「働き場所」がない状態になっていた。
そのピンチに、シニアとの関わりが深い国際スポーツ振興協会(ISPS)の半田晴久会長が2試合、賞金総額7500万円の新規ツアートーナメントを主催する「支援」を申し出たことで、開幕にこぎつけた。
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