学校英語は「イタい間違い」だらけ イェール大学流、最強の英語勉強法(4)

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首都圏の進学校のほうが遅れている!?

斉藤:そういう子たちのバックグラウンドを調べると、何パターンかあるようです。帰国子女だとか、家がお金持ちでネイティブのチューターを雇っていたという事例もありますけど、もうひとつよくあるのが、地元の「外国語高校」に通っていたパターンです。外国語を集中的にトレーニングした後に、すべての教科をその外国語で教えてしまう学校ですね。中国などにはそういう学校がけっこうあるんですよ。

入山:なるほど。「外国語を学ぶ」だけでなく、「外国語で学ぶ」――まさに斉藤さんがおっしゃっているようなことをやっているわけですね。 でも、そうやって話を聞けば聞くほど、日本の英語教育のほうは……。こうすればいいというようなアイデアはお持ちですか?

入山 章栄(いりやま あきえ) 早稲田大学ビジネススクール准教授(専門は経営戦略論および国際経営論)。1996年、慶應義塾大学経済学部卒業。1998年、同大学大学院経済学研究科修士課程修了。三菱総合研究所で主に自動車メーカーや国内外政府機関への調査・コンサルティング業務に従事した後、2003年に同社を退社し、米ピッツバーグ大学経営大学院博士課程に進学。2008年に同大学院より博士号(Ph.D.)を取得。同年よりニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールのアシスタント・プロフェッサーに就任。2013年より現職

斉藤:どうすればいいんですかね。今度は小学生から英語教育が学科として始まるわけですが、必ずしも方法論が確立されているわけではない。教育手法から抜本的に見直して地力を高めるような体制になっているかというと、そんな感じじゃないですよね。

入山:最近、一部の公立校が反転授業(事前に映像などを使って「知識伝授型の学習」を自宅で済ませておき、そのあとに「知識咀嚼型の学習」を教室で行う教育形態)を導入したという話はありますね。

斉藤:公立学校、特に地方の公立学校というのは、生徒数がこれから減っていく時代が来るということを見据えているので、改革の機運はあります。むしろ危機感が足りないのは首都圏の中高一貫性の進学校です。本当に旧態依然とした授業が続けられています。

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