学校英語は「イタい間違い」だらけ イェール大学流、最強の英語勉強法(4)
「学問の常識」と「世間の常識」のギャップを埋めよう
入山:しかも面白いのは、そのセオリーが斉藤さん独自の画期的な方法論というよりは、「もともとあったもの」を持ってきただけ、というところですよね。
斉藤:そうなんですよ。僕がやっていることも、本に書いたことも、決して真新しいことでもなんでもなくて、「こういうふうにやればできますよ」という提案の集合体なのですよね。
博士号を取って大学の研究と教育の場、両方を経験している立場から申し上げると、研究はやっぱりバカにできませんよ。研究の最先端のところだと、学者たちが食っていくためにちょっと「のろし」を上げていることもあって、危うい部分が大いにありますけど、ある程度、淘汰されてコモンセンスになった知見、教科書に載せてもおかしくないような成果というのは、どんどん商用化して、世の中をよくしていくべきだと思っています。
入山:そういう意味では、ちょっと手前みそなのですが、私の本もたぶんそういうところがあったと思います。『世界の経営学者はいま何を考えているのか』のサブタイトルは「知られざるビジネスの知のフロンティア」となっているのですが、実はそんなにフロンティアでもないんですね(笑)。学者たちの間ではとっくにコモンセンスになっていることがほとんどだったりします。
斉藤:でも、世間の人たちが知らない。
入山:特に日本人が知らない。でも欧米の学者たちは常識として共有している知見ばかりなのです。だから「こんな当たり前なことばかりで大丈夫なのかな」と思って書いたのですが、いざ出版したら「目からウロコでした」みたいな反響がものすごくたくさん来て。
斉藤:それって大切なことですよね。僕自身も「学者→政治家」「学者→経営者」とキャリアを変えてきたからこそ、そういう「ギャップ」を埋めていきたいという気持ちは強く持っています。
――次回はあのベストセラー英文法書の著者を特別ゲストにお迎えして、対談を予定しています。お楽しみに!
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