イノベーション企業が「ゆでガエル」になる理由 ベニオフCEO「企業は社会に信頼を優先せよ」

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そうなると、経営者は「いったい誰のために働くのか」ということを問い直さなければなりません。もちろん株主のためでもありますが、それでは社会に対してバリューを与えられなくなる問題が必ず起きる。金儲けのためなら何でも許されるという方向に走ってしまうと、いわゆる強欲資本主義に陥ってしまいます。

何のために成長するのか?

利益とバリューは相反する関係だとは言われますが、僕はGAFAを見ていると、いったいどこまで利益を増やせば気が済むのだろうかと思います。「何のために成長するのか」という根幹がわからなくなっているのではないか、と。

以前、堀江貴文さんと話して、なるほどな、と思ったことがあります。堀江さんは、ライブドアの社員が30人から100人ぐらいの規模の頃が、お互いに顔が見えるし、名前が一致するし、いちばん楽しかったと言っていました。実際、自然な動物としての人間にとって、いちばん適切な集団規模は150人以下と言われているのです。サル山のサルぐらいですね。

でも、じゃあなぜ当時のライブドアは、その規模を維持しなかったのか。答えは「維持できなかった」のです。会社を潰さないためには、成長し続けなければならなかった、と。確かにそうなんだろうなと思います。

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