キリン幹部が語った「物言う株主」への猛反論 横田CFO「ビールだけでは生き残れない」
彼らの言動はかなり極端
――IFPからの提案をどう受け止めていますか。
IFPは長らくキリンHDの株主なので、定期的に面談を行ってきた。今回の要求がある前からコミュニケーションをとり、事業戦略を理解いただくことに努めてきた。にもかかわらず、今回、株主提案を受けた。彼らの言動はかなり極端で、誤解を招く内容もある。私どもとしては非常に残念に思っている。
当社では2015年に磯崎功典が社長兼CEO(最高経営責任者)に就き、そこから構造改革に努めてきた。当初はその内容を、IFPも評価していた。収益性を改善させ、増配や自社株買いも2018年12月期から2期連続で1000億円ずつ行った。日本の食品メーカーでは高いレベルの株主還元だ。
ただIFPは確かに、当初から医薬事業については反対していた。(多角化戦略をより明確化した)長期経営計画のキリングループ・ビジョン2027(略称・KV2027)を2019年に発表してから、互いの見解がすれ違った状態が続いている。

















