コロナ後「GAFAやBAT」に続く急成長企業の息吹 時間を節約してくれる存在がこの先大きくなる

✎ 1〜 ✎ 92 ✎ 93 ✎ 94 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
では、GAFAの中で最も生き残る可能性があるのはどれか?
難しい質問ですが、私はアマゾンだと思います。もし私が『the four GAFA』の続編として『the one』というタイトルの本を書くならば、それはアマゾンについての本になるはずです。(157ページより)

例えばその根拠の1つとして氏が引き合いに出しているのは、クラウド・ビジネスの分野においてAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の存在感が圧倒的に増している点。2006年に設立されたAWSは、企業向けのクラウドサービスを提供する子会社である。

AWSは世界のクラウド事業におけるシェアが32%でトップです。2位のマイクロソフトのシェアは17%にすぎません。新型コロナで在宅勤務をする人が一気に増えましたが、仕事のためにクラウドを通じてデータをやり取りすることが多かったはずです。これもAWSに多大な利益を与えたことでしょう。(158ページより)

この5年間で最も革新的なハードウェアはアマゾン・エコーだという。ご存じのとおり、「アレクサ」の愛称でも知られる、AIを搭載したスマート・スピーカーだ。

グーグル・ホームもあるとはいえ、アメリカではエコーがシェアの7割を占めているというのだ、その点を鑑みたうえで、さまざまな分野で食い合うGAFAにおいては、たいていの場合アマゾンが勝つと分析しているのである。

企業はいつか必ず死ぬ

とはいえ歴史的に見た場合、企業の死亡率は100%だという。「フォーチュン100」(雑誌『Fortune』が掲載する、グローバル企業の総収入ランキング)の企業の中で、100年前から続く企業はわずか11社。つまり生き物と同じように、世界中のすべての企業には“終わり”があるのだ。

加えて新型コロナという想定外の事態です。このウイルスが経済面に及ぼす影響は、「変化の担い手(change agent)」というよりも、「促進剤(accelerant)」としての側面が強いようです。もともと苦境に陥っていた映画館やデパートは、もう臨終寸前にまで追いやられました。ブティックやセレクトショップのような衣料専門店も、ショッピングモールから激減するでしょう。(159ページより)
次ページNEXT GAFAは中国のBAT?
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事