「飽きられる文章」と「読まれる文章」決定的な差

人がお金を払う文章はいったい何が違うのか

ビジネス書を読んでいると「あいさつをしたほうがいい」という項目が出てきます。そんなことは昔から言われつくされているわけです。著者のなかには「いまさらこんなこと言っても、コンテンツなんかにならないんじゃない?」と言う人もいます。でも、それをあえて言うことは、読者の期待に応えることになります。

「その人が言う」ことが求められているなら、それは立派なコンテンツなのです。

ビジネス書の8割くらいはすでに言われていることです。そこに新鮮さや奇抜さはないのかもしれません。ただ、それを読むことで安心感を抱く人も多くいるわけです。自己啓発書を読む人は「夢は叶うよ!」と言ってほしいから読みます。予定調和を求めている。新しいことしか書いていないような本に人は反応しづらいのです。

「共感8割、発見2割」の法則は人間にも当てはまりそうです。

まったく共通点のない、共感もできない奇人変人には、怖くて近寄れません。「見てるぶんにはおもしろいけど、仲よくなりたいとは思わないな」という人が大半だと思います。でも、8割くらい自分と一緒で、2割くらい自分と違う部分があったり、変だなと思うことがあれば「おもしろいな」「この人と仲よくなりたい」と思うはずです。

逆に自分とまったく同じような人は、仲よくはなるかもしれないですが「おもしろいな」とは思わないでしょう。

文章も完全に新しい情報だらけだと「超奇抜な人」になってしまいます。意外と人気にならない。8割くらい自分と同じことを言って「わかるわかる」「あいさつ大切ですよね」「夢、叶いますよね」と共感させておいて、残り2割で「人脈はクソだ」など斬新なことを言うと「これは新しい!」と思ってもらえるのです。

「完全に新しいもの」など書かなくてもいいのです。結論は一緒でもいい。エピソードが違えば新しいものになりますし、「誰が書くか」ということでメッセージは変わってくるのです。

読み手の「ツッコミ」を先回りする

飽きずに読み進められる文章も「共感」の力をうまく使っています。

長々と概念的な話が続いたら……

「もう、わかったよ。早くやり方を教えてくれよ」と思われているかもしれませんね。しかし、もう少しだけ説明させてください。

説明が長々と続いているときは……

説明が長いと思われているだろう。しかし実は、ここが大切なポイントなのでしつこいかもしれないが繰り返させてほしい。

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など。つねに「こう思ってますよね? でもこちらはこういう意図なんですよ」と絶妙なタイミングで、できれば少し「先回り」して伝えると読み手は安心して読み進めることができます。ぼくは途中で文章が読まれなくなることをすごく怖がっています。「ここで離脱されちゃうかも、飽きられちゃうかも」とつねに考えています。

テレビ番組を見ていると、視聴者が飽きそうになるところで話題が変わったり、「ここでまさかの展開が!」というテロップが出たりします。テレビの制作側は、チャンネルを変えられないように工夫をこらしています。普通の人がそこまでやる必要はないですが、それくらいの気持ちで文章を編んでいくと魅力はグッとアップするでしょう。

読み手の気持ちに添う。共感してもらえるように書く。読み手が疑問に思いそうなところは、先回りして言及するか、早めに回収しておく。すると、最後まで読まれる「おもしろい」文章になるはずです。

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