「痴漢レーダー」でわかった"危ない曜日"の特徴 周囲の「第三者」こそ知って助けてほしい
緊急事態宣言の解除から1カ月が過ぎた。出社再開の動きは加速し、通勤ラッシュが復活している。そこでの問題は“3密”だけに限らない。
《駅に着いてドアが開いた直後に胸をつかまれました》
《股間をお尻にこすり付けてくる。離れようとしても近づいてくる》
痴漢を匿名で「通報」できるスマートフォン向けアプリ「Radar-z(旧・痴漢レーダー)」には、駅や電車内で発生した、さまざまな被害のレポートが寄せられている。
金曜日に向かって被害が増加
「1件1件、レポートの内容を日々確認していますが、ひと言で痴漢といっても多様な被害があるんです。髪を切る、なめる、においを嗅ぐ。バッグに汚物を入れられる……。数字上のデータの裏には、こうしたひどい実態があります」
そう話すのは、このアプリの開発元・レーダーラボのウェブプロデューサー、片山玲文さん。昨年8月、痴漢や目撃情報を記録して被害があった場所がわかるサービスをスタートさせた。たちまち話題になり、2020年6月までにアプリをダウンロードした利用者は累計7万人を超えている。
利用方法は簡単。アプリをダウンロードのうえ、被害に遭ったり、被害に遭っている人を見かけたりしたら「遭った」「見た」のボタンをクリック。
すると、取得した位置情報をもとに、最寄り駅の被害件数としてカウントされる仕組みだ。周囲で被害が発生したときには、アプリから通知も来る。