日産社長が激白!「批判には結果で応える」 内田社長が語った過去の反省と再生シナリオ

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――内田社長は先日の記者会見で、「過去の事業展開でサプライヤーにも大きな負担を強いた」と反省の弁を述べました。日産の生産台数が低迷する中で、厳しい値引き要求にサプライヤーは悲鳴を上げています。サプライヤーとの関係をどう再構築していくつもりですか。

ご指摘のとおりで、過去の拡大路線の中では生産台数を大幅にストレッチした。展開地域でわれわれが掲げた台数を前提に、サプライヤーに投資してもらったが、急に販売台数が落ちる状況を招いてしまった。そういった意味で、すべてがそうだというわけではないが、大きくミスリードしてしまった点もある。

購買畑が長い内田社長にとって、サプライヤーとの関係再構築は重要な課題の1つだ(写真:日産自動車)

一方で、われわれが時代に合わせて、サプライヤーとの関係をつねに進化させてきたかと言うと、もう少し工夫が必要だったのだろうと思う。これからの自動車事業を考えると、日産が単体でできるようなビジネスではなくなってくる。

技術の知見はサプライヤーの方が先行しているものもある。いままでのやり方を見直して時代の進化に合わせたようなサプライヤーとの関係を検討する必要がある。日産はこう変わるべきだと意見をもらって、それを参考にしながらやっていきたい。

私自身のことは二の次、三の次

――内田社長に対して、「危機感に乏しい」とか「リーダーシップを感じない」との批判も相次いでいます。

正直、びっくりするくらいそういった報道がされていて、計画を発表した後も続いている。1つ言えるのは、失礼な言い方になるかもしれないが、私がそういったノイズ的なものに反応するよりは、言ったことを実行することが重要だ。これは有言実行に尽きる。

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確実に成果を見える化できないと、これからもいろんなご意見が出てしまうだろう。批判に反応することが私の優先事項ではない。社員が一丸となり、業績に結果として表れてくれば、そういった声はなくなってくると思っている。

批判に対して事実ではないと反論することはできるが、そこは私の優先事項ではない。私は自分のことは二の次、三の次だと思って日産をよくしたいと本当に考えている。従業員ともコミュニケーションを日々続けながらも、こうしたインタビュー取材を通してメッセージが伝わればいいと思っている。そういった気持ちでこういった取材にも積極的に応じていきたい。

岸本 桂司 東洋経済 記者

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きしもと けいじ / Keiji Kishimoto

全国紙勤務を経て、2018年1月に東洋経済新報社入社。自動車や百貨店、アパレルなどの業界担当記者を経て、2023年4月から編集局証券部で「会社四季報 業界地図」などの編集担当。趣味はサッカー観戦、フットサル、読書、映画鑑賞。

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