「リモート面接が下手な会社」には就職するな アフタコロナ時代に成功する仕事の戦略とは

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リモートでも、会社も学生も「お互いを選んでいる」のは変わらない(写真:jessie / PIXTA)

情報感度のいい読者は、そろそろ新型コロナに絡んだ記事に辟易する「コロナ飽き」しているのではないかと心配だ。しかし、今回くらいまでお付き合いいただきたい。コロナで変化した状況を前提として、若い人は職業人生に対して、どのような戦略とプランを持つといいのだろうか。

面接はもともと「いい加減」、「リモート」に不利益なし

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

さて、緊急事態宣言が全国で明けて月が変わった6月1日(月)から、かつての経団連ルールを一応引き継いだ政府ルールによると、いわゆる「就活」(就職活動)の選考活動が解禁された。

しかし、コロナを意識して企業側はオンラインで面接を行うなど、今年は採用側・求職側双方にとって異例の状況だ。

パソコンやタブレット端末の画面越しに面接されることに学生側は不安を覚えるかも知れない。一方、企業側も、候補者本人と会ってその人の雰囲気を知りたいと思っているかも知れない。

しかし、そもそも面接による人物評価は相当に精度の悪いものなのだ。5分でやっても、30分掛けても、採用する相手はまず変わらないのだが、なんとなく30分掛けるような、「不要不急」とまで言わないが、無駄の多い手続きが面接なのだ。「密です! 不要不急の面接は止めて下さい」と小池百合子東京都知事に叱ってもらいたいくらいのものだ(かえって反感を買うかも知れないけれど)。

リアルに会う面接はお互いの「納得感」のためだけにあると言って過言ではない。リアルでも、リモートでも、面接はもともと「いい加減なもの!」なのだから、学生の側では、就活の結果を確率論的に理解して受け入れるのがいい。選考する側の能力を過大評価してはいけない。

あえて一歩先を考えると、これからリモートワークは増えるのだから、今時点でリモートの面接を上手く出来ない会社は適応能力が低いから学生は就職しないほうがいい。一方、会社側から見ると、リモートでもしっかりメッセージを伝えられない候補者はビジネスで役に立つ可能性が小さい。
選考方法として「リモート面接」は案外悪くない条件のはずだ。

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