さて、「リスク」の存在と、「非接触型ネットワークビジネス」の発展の2つを意識した時に、「コロナ後の」(しつこくてゴメン!)職業人生の戦略はどのようにあるべきなのか。
仕事の「価値」は何で決まるのか?
経済的リスクに対する対処の「定石」は、(1)備えを厚くしてリスクに耐える、(2)保険などのヘッジ手段を使う、(3)リスクを分散する、のおおよそ3つだが、はじめの2つは「高くつく」のが難点だ。
リスクを分散することが出来ると、あたかもお金の運用における分散投資のように「効率」を改善することが出来て賢い。さりとて、複数の職業を持つといいのかというと、これが簡単ではない。私見では、職業人生戦略はお金の運用よりも、もう一段階難しいゲームだ。
それは、まず「仕事」の価値が、絶対評価よりも他人との相対評価によって決まり、絶対的な生産性よりも相対的な生産性に依存するからだ。この競争にあっては、1つのことに集中するほうが有利だ。そして、その傾向は、ネットワークの拡大でさらに強調される。評価されるフィールドは、かつてのように、1つの会社の人事や狭い近隣社会ではなくなりつつある。
例えば、先生業を見ると、ローカルな競争なら「いい先生」であり得た人が、ネットワークが発達すると同分野の「日本一教え方が上手い先生」と競争しなければならなくなる。一方向の講義・授業で競争する限り、「日本一」に対して普通の先生は勝ち目がない。そして、たぶん「1番」とそれ以外との経済価値には大差が付く。多くの他の分野で一緒だろう。
先生業に限らず、日本一とそれ以外との経済的価値の差は大きく拡大する。そして、分野によっては、競争相手は「世界一」かもしれない。
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