子どもが欲しい男性が41歳の女性を選んだ結末 36歳と38歳の「美人タイプ」をなぜ振ったのか

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このとき、高年齢出産がいかに大変なことなのかを思い知らされた。40歳を超えてからの出産は、いくつものリスクをくぐり抜けないといけない。無事に出産するということは、本当に奇跡に近いのだ。

コロナの影響で立ち会いはできなかったが

年が明けて間もなくのこと、祐一から写真が添付されたLINEが来た。

「女房が“出産前の体が楽なときに旅行に行きたい”と言うので、伊豆に来ています」

写真は伊豆の名所、恋人岬にある“鳴らすと愛が成就する”という鐘の前でのツーショットだった。実はここは、3年前に祐一が幸枝にプロポーズをした場所。当時も、「幸枝さんが、プロポーズを受けてくれました」というメッセージとともに、鐘の前で微笑む2人の写真が送られてきた。そのときと今回が違うのは、幸枝のお腹が大きく膨らみ、そこに新しい命が宿っていることがわかることだった。

さらにこんなことも書かれていた。

「頑張ってくれた幸枝に感謝の気持ちを込めて、今日もう一度ここでプロポーズをしました」

私はジンと来て、とても温かな気持ちになった。

そして、そこから数カ月経った5月吉日、「無事男の子が生まれました」というLINEとともに、生まれたばかりの赤ちゃんの写真とベッドに横になりながら幸せそうに赤ちゃんに寄り添う幸枝の写真が送られてきた。

つらかった不妊治療を繰り返し、流産の悲しみを夫婦で力を合わせて乗り越え、ついにつかんだ幸せ。奇跡に近い確率で生まれてきた元気な新しい命は、頑張った2人に、神様が与えてくれた最高のプレゼントだろう。

祐一の話によると、新型コロナウイルスのことがあり、幸枝は予定よりもずっと早く実家に帰省したそうだ。当初出産には祐一も立ち会う予定でいたが、病院の出入りが禁止となり、生まれた後もリアルに会うことができず、LINEビデオで対面したという。

「画面越しでしたけど、感慨深いものがありました。早くこの手で抱いてみたいです」

実は先月、もう1人、私の相談所の卒業生が母になっている。2年前に成婚退会した当時36歳の女性で、現在は38歳。彼女も不妊治療を乗り越えて、無事女の子を出産した。

彼女の成婚物語も、この連載に記している(「婚活で『体の相性』を最優先にしてはならない」2018年8月16日配信)。

この記事が配信されたときに、「私は、彼と体の相性もぴったりですよ」と茶目っ気たっぷりに言っていたのだが、結婚後2人でブライダルチェックを受けに行くと、男性不妊がわかったそうだ。そして、体外受精に切り替えた。

晩婚化が進み、不妊治療も年々増えているといわれている。

「いい人がいたら結婚したい」「いつかは結婚して、子どもを授かりたい」そう思いながらも結婚を先延ばしにしている人たちは、ぜひとも自身の結婚をリアルに考えてほしい。思っているのなら、行動に移してほしい。

婚活も妊活も、時間に余裕があったほうが、成功する確率が高いのだから……。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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