週末同棲をしていた年下の彼が「関西に転勤」
38歳の女性が入会面談にやってきた。
「緊急事態宣言が開けて、2年間付き合っていた男性に振られてしまいました。あと4カ月で39歳になります。それまでには、なんとか相手を見つけて結婚したい」
神妙な面持ちで言った。
秀実(仮名)は目鼻立ちの整った美人で、都内の企業で企画広報の仕事をしているという。企画広報と言えば、会社の中でも華やかな部署。スラリとしたスリムな体型で女らしい色気も漂わせ、男性が声をかけたくなるタイプだ。しかし、彼女のようなタイプほど、独身のまま歳を重ねてしまう。
なぜなのか? これは付き合っている男性が、女性を結婚相手としては見ていないからだろう。そして、こうしたケースは、たいてい相手が年下。
秀実が付き合っていた、将也(仮名)も6つ下で、会社の後輩だった。将也は、関西の私大を卒業後に、秀実の会社に入社してきた。出身が関西でお笑い芸人のように面白いことをポンポン言い、人懐っこい性格で社内でも人気者だった。
「彼は営業部にいて、営業成績もよかった。2年半くらい前に、社内で部署のフロア引っ越しがあって、同じフロアになったんです」
同じフロアになってからは、顔を合わせる機会も多くなり、彼は秀実を慕ってきた。
「人と話すときに知ったかぶりをしたり、マウントを取ったりするようなところがなかったので先輩からもかわいがられていたし、同僚からも好かれていたし、私のことを慕ってくるので悪い気持ちはしなかった」
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