コロナのせい?遠距離恋愛でフラれた38歳女性 Zoom合コンで盛り上がっていた「6歳下の彼」

✎ 1〜 ✎ 86 ✎ 87 ✎ 88 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

秀実は私に言った。

「結婚することになった。あなたは、バリバリ仕事をする人。そういう人と僕は、結婚できないと言いたかったのでしょうか? というか、最初から、私のことは結婚相手として見ていなかったんでしょうね。今、振り返ってみると、『付き合ってください』と言われたこともなかったし。『好き』とか『愛している』とか、恋人同士が交わすような会話もなかった。ただそれは、彼特有のテレなのだと私は思っていたんです」

“付き合っていた”と思っていたのは秀実だけで、将也にとって秀実は、友達以上恋人未満の存在だったのかもしれない。

秀実だけではなく、こうした恋愛をしている女性は意外に多いのではないか。「付き合ってください」という言葉もなく男女の関係になって、そこからは定期的に会うようになる。そして、会えば体の関係を持つ。

女性が1人暮らしだったりすると、彼が家に泊まりに来るようになる。彼のために甲斐甲斐しく料理を作り、恋人同士のような暮らしが始まる。女性の頭には、“結婚”が灯るが、男性は“結婚”という言葉をいっさい出さない。

こうしたケースは、女性が年上、男性が年下のことが多いように思う。

私のところに面談にくる30代後半~40代の女性の多くが言う。

「30歳を過ぎてから、年下としか付き合ったことがないんです」

年下としか付き合ったことがないのに、結局は独身のまま、歳を重ねてしまったのはなぜなのだろうか。男性が女性を自分の大切な存在だと感じていたら、ほかの男性には渡したくないと思うはずだ。結婚して、自分だけのものにしたいと考えるはずだ。

年上女性だと男性も楽なのだろう。年下のようなわがままを言わない。割り勘にしても文句を言わないし、たまにはおごってくれる。女性が1人暮らしだったら、家に行けばホテル代も浮く。ことに仕事のできるバリキャリ美人は、取り乱したり、ヒステリックに泣き叫んだりしない。物わかりよく一緒にいてくれるから、いい潮時を見つけて去っていけばいい。そんなふうに年下男性は、考えていないだろうか。

“結婚”を考えない恋人と付き合うこと

私は、秀実に言った。

「いちばん結婚から遠い場所にいる女性は、彼氏がいない女性ではないんですよ。“結婚”を言い出さない男性と付き合っている女性なんです。“いつか結婚できるかもしれない”と女性は思っている。そして、その彼が好きだとほかには目がいかない。そのまま時間だけが過ぎていくんです」

もちろんこれは相手が年下に限ったことでなはい。結婚を言い出さない男性と付き合っている、すべての女性に言えることだ。

実は、数カ月前、同じ会社の36歳バツイチ男性と社内恋愛をしているという29歳の女性が入会をした。彼女が面談に来たときに、こんなことを言っていた。

「社内恋愛なので、私たちが付き合っていることは、会社の誰も知りません。この間、彼に“結婚”という言葉を出したら、『一度結婚に失敗しているし、今の俺は結婚を考えられない』って言われたんです。ぼやぼやしていたら、私は30になってしまう。今は私から彼に別れを切り出せずにいるけれど、きっと彼以上に好きな人ができたら、別れられると思うんです。婚活をして、結婚できる相手を見つけたい」

結婚をしたいのに、結婚を考えない恋人と付き合うのは不毛なことだ。

秀実は、私に言った。

「できるだけ早く結婚相手を見つけて、最後のチャンスに出産もしたいんです」

彼がいなくなった今、秀実は婚活のスタート地点に立った。これは、彼がいたときよりも、結婚に一歩近づいたという事だ。

これから、秀実の本気の婚活が始まる。

鎌田 れい 仲人・ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事