75歳以上の免許返納率上昇も地域差拡大の現実 現行の認知機能検査にはさまざまな課題も

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(出所)警察庁交通局「令和元年における交通死亡事故の特徴等について」を基に筆者作成

5月以降に死亡事故が少なかったことや、とくに高齢ドライバーで事故が大幅に減少したことの理由として、2019年4月に池袋で起きた事故を発端に、高齢運転者による事故が社会の注目を集めたことで、国民全体で安全意識が高まったり、高齢者が運転を控えた可能性が考えられます。

高齢ドライバーの免許返納率は上昇

こうした高齢ドライバーの事故を減らすために、一定程度の身体または認知機能の低下が見られるドライバーには、免許の自主返納(申請による免許取消)が推奨されています。免許返納数は、増加傾向にあります。2019年の年齢別の免許保有人口当たり返納率は65歳以上で3.1%、75歳以上で6.2%、85歳以上で14.4%でした。

(注)各年の( )内は返納総数(万件)。2012年より返納時に身分証明として利用できる運転経歴証明書を希望者に発行、2017年に認知機能検査厳格化 (出所)警察庁「運転免許統計」(各年)を基に筆者作成
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