「遊ぶ子」と「忙しい子」自己肯定感に出る大差

子どものスケジュール詰め込み過ぎに注意

遊びという行為自体に、認知能力と非認知能力の両方にとって、数えきれないほどの利点があるという(写真:bee32/iStock)
新型コロナウイルスによって、子どもたちが多大なるストレスにさらされている。学校へ行って思うように勉強できないこともそうだが、何より問題なのは自由に遊べないことかもしれない。コロナ終息後は、子どもの勉強の遅れを取り返したい、と思っている親も多いだろうが、前回に続き、子どものスケジュールを詰め込みすぎず、余裕を持って遊ばせることの重要性を『「自己肯定感」を高める子育て』より、抜粋してお届けする。

「積み木」のあなどれない効果

遊びの衝動は、人間が生まれつき持っている本能の衝動だ。最近の研究では、人が「遊びの必要性」を直感的に知っていることが示されてもいる。

例えば、遊びはストレスを和らげる。ついでながら、この結果は、資源に恵まれた向上心の高い地域社会や学校だけでなく、生活に苦労している貧しい地域でも見られる。

ほかに、少し驚くような発見もある。ある研究者たちによれば、ただ「積み木」で遊んでいるだけで、幼児の言語の発達が向上するという。同様に、幼稚園に送り出されたあと勝手気ままに遊んだ子どもたちは、先生に本を読んでもらった子どもたちより、親と離れてもあまり取り乱さず、我慢できた。遊びという単純な行動が、感情を整えるときに役立つようだ。

よく調べずに見れば、遊んでいる子どもはただ時間をつぶすか、単に楽しんでいるだけで(もちろんそれもよいことだが)、知能を高めるような何かを“達成”することや、“建設的な”何かをすることはないと思えるかもしれない。

しかし、遊びに関する研究がはっきり示すところによれは、遊びという行為自体に、認知能力と非認知能力の両方にとって、数えきれないほどの利点がある。

遊びは子どもの「仕事」だ。遊びは認知のスキルを育て、言語能力と問題解決能力、さらには計画づくりや予測、結果の予期、予想外の出来事への順応など、高度な実行機能を高める。

その1つひとつが、物事をポジティブに考える「プラス脳」のスキルだ。遊びは脳の統合を促す。子どもの人付き合いのスキル、人間関係のスキル、言葉を操るスキルまでが、遊んでいる間に向上する。

遊び場の駆け引きをうまくやり、ゲームやグループのルールを決めなくてはならないからだ。子どもたちはどうしたら遊びに入れるかを探り出し、思いどおりにいかないときには、ほかの子たちと交渉しなくてはならない。公平さや、順番を守ること、柔軟になること、道徳的にふるまうことを学ぶ。仲間外れにされている子にどう対応するか決めるときには、共感に関わる難しい問題に向き合う。

遊びはこういう社会的な利点だけでなく、心理面、感情面での効果も発揮して、脳のバランスを整える。

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