プロに聞く「子どもの作文力」劇的に上げる方法

ちょっとしたトレーニングで大きく変わる

解答例)
形も大きさも少し違う木材が、少しずれて並んでいる。私は、この写真を見て、大きい子の上に小さい子が乗り、少しずれ落ちそうになりながら遊んでいる様子を連想した。木材の形や大きさの違いをうまく組み合わせることによって家ができる。人間も、その違いをうまく組み合わせた社会を作り上げていくべきだと思う。
そのためには、互いの違いを認めることが大切だ。今の社会は、人間を同じような規格に合わせてしまうところがある。私も流行のファッションには興味があるが、できるだけ自分の個性を生かす方向で取り入れようと思っている。右にならえではなく、個性の違いを尊重し合うことが、より豊かな社会を作っていくことにつながるのではないだろうか。
また、規格からずれていることが、進歩のもとになると考えることも大切だ。日本の歴史を見ても、新しいことを始める人は、周囲との摩擦を覚悟しなければならないことが多かった。
江戸時代、松下村塾では、個性を重んじる教育が行われ、多くの逸材を輩出した。同じような考えの人たちの集まりは、摩擦もないが進歩もない。
木材は、もともと生きている木から切り出されたものだ。だから、性質も違うし、形や大きさも違う。しかし、その違いやずれをうまく組み合わせることが、丈夫な建物を作る土台になる。私たち人間の社会も同様だ。多様な人間が、その違いをうまく生かし合い、組み合わせることによって、よりよい社会が形成されるのである。

 

<解き方のコツ>

課題が何かを表している。何かを象徴していると考えられる。しかし、何を書いていいのかわからない。どのようにとらえることもできそうだ。そういう課題を象徴課題と呼びます。

象徴課題の取り組み方は、まず主題となる意見を考えることです。その考え方として、人間の生き方や社会のあり方に結びつけると、焦点が絞りやすくなります。

人間の生き方や社会のあり方として意見を立てた場合、それを展開する部分は、そのための方法を書くと展開しやすくなります。

この課題の場合は、ふぞろいの木材が少しずれて積み重なっている様子を表しているので、ここに「多様な社会とそこに生きる自分」を投影し、異なる素材を組み合わせて、よりよいものを作るというような意見にしていくことができます。

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