ペットのコロナ感染「防ぐ人・防げない人」の差 大事なのは「ペットの預け先」を見つけること

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猫の場合、シャンプーがむずかしいようなら、クロルヘキシジン水(0.05%:商品名「ヒビテン液」「ヘキザック液」など)で拭いてもOK。その際にはエリザベスカラーを装着して猫がなめないように注意する。その他、次亜塩素酸水(0.02%)などで清拭するのも効果があるといわれている(※4)。

※4  次亜塩素酸水(塩素系漂白剤の「次亜塩素酸ナトリウム」とは異なるので、要注意)」は、塩酸または塩化ナトリウム水溶液を電気分解することで得られる液体。殺菌効果があり、食品添加物として認可されており、身体に使っても安全とされている。

【預かり後は14日間の隔離】
ペットをシャンプーすると、体表のウイルスは除去されるか、あるいは不活性化するが、ペットの体内にウイルスが存在していることも考えられる。そのため、預かり側は、そのペットとの接触を最低限にとどめる(フードや水やり、ペットシートの交換、時折様子を見る)必要がある。

使用済みのペットシートは、ウイルスが付着している可能性もあるので、すぐにビニール袋に入れて廃棄する。

これまでの報告によると、飼い主からペットに感染した場合でも、猫では14日間程度でウイルスが検出不可能なレベルに下がることがわかっている。したがって、少なくとも14日間は別室に隔離しておくことが肝要だ。その間にウイルスが排出され、その後は通常の生活に戻ることができる。

隔離している場所は、次亜塩素酸ナトリウム液(0.05%)などで消毒する。

【自宅療養で飼い主が世話をする場合】
飼い主が感染しても症状が軽い場合は、自宅療養となる。ペットを自宅で世話する際には、ペットにウイルスが感染しないよう、濃厚な接触を避けるほか、フードや水やり、ペットシートの交換の際にはマスク、手袋をつけるようにする。

飼い主が感染している場合は、外出できないため、犬の散歩も控える必要がある。自宅療養となっても、症状が急変することもあるので、飼い主の感染が確認されたら、ペットの預け先を探し始めることが重要だ。

預け先が見つからない場合には、まず、かかりつけの動物病院に相談する。かかりつけの動物病院がない場合は、地域の獣医師会に相談するといいだろう。

濃厚接触は控えること

いずれにしても、飼い主が感染しないことが肝要だ。普段からペットとの濃厚な接触(犬や猫などからのキス、飼い主の顔をなめる、お皿を共有する)は控えることが望ましい。新型コロナウイルス感染症に限らず、人と動物との共通感染症から身を守るためには必要なことである。

この時期、犬を散歩させるときは、人の少ない時間帯を選び、人混みを避けたルートを選ぶといいだろう。飼い主同士の立ち話や通行人と犬との濃厚な接触は避けるなどの配慮も必要だ。

帰宅時には手洗いなどの感染予防対策を怠らないこと。そのうえで、ペットとの時間を大切にすれば、不安な日々の心の支えになるはずだ。

佐久間 真弓 フリーライター

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さくま まゆみ / Mayumi Sakuma

山形県出身、駒澤大学文学部社会学科卒業。会社員、編集者、NGOスタッフを経て、フリーライターになる。ハウツーものからルポ、インタビュー記事など、幅広く執筆活動を展開中。大学時代に学んだ心理学を生かし、心の問題や精神医療に関する取材に取り組んでいる。

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