家飲みをちょっと格上げする「ビール」の選び方 「とりあえずビール」はすべて同じ種類!?

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先にご紹介した⼤⼿の⼤量⽣産ビールではなく、少量⽣産のビールは「クラフトビール」と呼ばれていて、広く知られる存在になってきています。⽇本ではクラフトビールの明確な定義はないのですが、私は⼩〜中規模の醸造所で原料や製法にこだわりを持ってつくられるビールをクラフトビールと位置づけています。そんな注⽬のクラフトビールのスタイルをあと2つ紹介します。

まず日本に「クラフトビールってこれなのか!」と衝撃を与えたスタイルが「IPA」。「アイ・ピー・エー」と発音します。インディア・ペール・エールの略で、ガツンとホップの苦味があるスタイルです。苦い味が好きな人はIPAをぜひ試してみてください。コンビニでも「インドの青鬼」や「FLYING IPA」など缶ビールでIPAが楽しめます。

(画像:『エンジョイ! クラフトビール』より)

IPAとは逆に、軽くてフルーティな味わいが好きな方には「ホワイトビール」をおすすめします。

普通ビールのモルトは大麦が使われますが、ホワイトビールは大麦に小麦を加えてつくられています。

軽い柑橘系の味わいで、大変飲みやすいビールです。コンビニで見つけられるホワイトビールは「水曜日のネコ」や「銀河高原ビール」などがあり、見かけたことがある方も多いかもしれません。

グラスに注いで飲むのがオススメ

1つ、家飲みでおすすめしたいことは、缶ビールでも瓶ビールでもグラスに注いで飲むこと。すると、そのビールの色、匂い、泡も楽しむことができます。

『エンジョイ! クラフトビール 人生最高の一杯を求めて』(KADOKAWA)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

150種類以上のスタイルがそこからまた枝分かれしてバリエーションがあるということは、この世にどれだけ違う種類のビールが存在するのか見当もつかないレベルです。

そう考えると「とりあえずビール」の1種類のピルスナーだけを飲んでいるのはもったいない気がしてきますよね。

今夜の家飲み、そして次のオンライン飲み会のためのビールを買いに行く際、いつも飲んでいるビールではないビールをチョイスするとビールの世界がもっと広がるかもしれません。

今まで飲んだことのないスタイルとの運命的な出合いがあるかも!?

岩田 リョウコ 文筆業、イラストレーター

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いわた りょうこ / Ryouko Iwata

1979年生まれ。在米中の2015年にアメリカで出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』は、アメリカ・アマゾンランキングで1位を獲得。世界5カ国で翻訳出版されている。コーヒーのほか、サウナ、映画の連載を執筆。サウナ好きが高じてフィンランド政府観光局フィンランドサウナアンバサダーに任命される。

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