新型コロナ危機でインフォデミックが危ない

高齢者も含めデジタル利用も急速に拡大する

誤った医療情報の拡散に危機感。米フェイスブックは傘下の対話アプリ「ワッツアップ」上でのメッセージの転送を制限した(写真:REUTERS/Dado Ruvic)

新型コロナウイルスの感染拡大で、国や自治体から外出自粛の要請が出され、4月7日には7都府県を対象に緊急事態宣言が発出された。野村総合研究所(NRI)は、こうした状況が生活者のコミュニケーション方法や情報収集手段に与える影響を把握することを目的として、3月に日本人約3000人を対象に緊急のインターネット調査を実施した。

その結果、わかったのは以下のような点だ。まず、想定どおり、新型コロナウイルス感染拡大後に、離れて暮らす家族・親族との間で、「対面」によるコミュニーションの頻度が減る一方で、「デジタルコミュニケーション」の頻度は増えていることが明らかになった。「電話」によるコミュニケーションは、「変わらない」と答えた人が80%で「以前よりも増えた」が9%、「以前よりも減った」が5%だったのに対し、「LINE・Skype等」によるコミュニケーションは「変わらない」が78%で、「増えた」が11%、「減った」は3%だった。

また、LINE・Skype等のデジタルコミュニケーションについて、性別・年代別に変化を見ると、「増えた」という回答割合が男性は10代の19%を筆頭に若年層ほど多いのに対して、女性は30代の18%が最も多い。また、50代、60代など中高年層でも利用頻度が「増えた」との回答がそれなりに多い。おそらくこの中には、今回のことをきっかけに初めて利用するようになった、という人も一定数いるはずである。

年代別に異なる情報収集媒体

新型コロナウイルスは2019年11月に発生が確認され、同年12月31日に最初に世界保健機関(WHO)に報告された。

(注)インターネットの検索エンジンはGoogle、Yahoo!など、ニュース系アプリはGunosy、SmartNewsなど。調査ではラジオ、雑誌など他の媒体についても尋ねているが、回答割合の大きかったものを掲載。

日本においては、1月下旬の日本人初の感染者出現、そして2月のダイヤモンド・プリンセス号における集団感染等で大きな話題となり、時々刻々と変わる状況に多くの人が新型コロナウイルス感染に関するさまざまな情報に触れているはずである。

われわれの調査によれば、新型コロナウイルス感染拡大に関する最新情報をいち早く知る手段は、年代によって異なっており、特色がある。

具体的には、10代・20代の若年層はTwitterを好み、30代、40代はGoogleやYahoo!などのポータルサイトを、そして50代、60代はテレビ(NHKおよび民放)を利用している。ただしポータルサイトやニュース系アプリ・サイトの利用はすべての年齢で同じ程度利用されていた。

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