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社会的距離を越えてコロナの時代と向き合う 世界の知性が問う今後の「グローバル経済」

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  • 丸山 俊一 NHKエンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー/立教大学特任教授/東京藝術大学客員教授
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こうしたシナリオでいい方向に進めばよいのだが、もちろんこうした希望的観測ばかりではなくリアル、かつユニークな認識もたっぷり披露してくれた。資本主義がいよいよ曲がり角にあるときに、逆転の発想はどこにあるのか。

歴史学者が語る「ネットワーク論」

『マネーの進化史』『スクエア・アンド・タワー』などでも知られる歴史学者、ニーアル・ファーガソン。かねてから著書でも、現代の資本主義を脅かすのはウイルスの拡散であることを指摘してきた彼は、こう切り出した。

「巨大なネットワークというのはいいものも悪いものも伝達する、ということです。私たちはこれまで、自分たちのネットワークはいいものしか伝えないと考える傾向にありました。

ところが残念ながら、皆さんもよくご存じのとおり、ウイルスというものは、デジタルであれ、生物学的であれ、迅速性を重視して作られた巨大なグローバルネットワークを通れば非常に素早く移動ができるのです。今回はそれが起きてしまいました。ですから私は驚いてもいませんし、自分が予言者だとも思っていません。

今回は金融危機ではありません。財政的症状を持つ公衆衛生の危機です。2008年、2009年に効果があった対策、つまり大規模な金融・財政刺激策が今回も効果があると期待するのは、危機の本質を見誤っていることになります。

『スクエア・アンド・タワー』(上: ネットワークが創り変えた世界、下:権力と革命 500年の興亡史)(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら。電子版はこちら

刺激策は、今回は適切ではありません。自分からシャットダウンした経済を刺激することはできません。今行っているのは、仕事を失った人々や閉鎖を余儀なくされた企業に救済策を提供しているだけです。大多数の人々が状況を見誤っていると思います。この危機の本質を十分に理解していないからです。

投資家や銀行家や金融の専門家の間では、2008-2009年の記憶があまりに鮮やかであるため、2008-2009年の戦略本をまた持ち出して、量的緩和やゼロ金利、そして財政刺激策といったことを話しているだけなのです」

次ページが続きます:
【今後に向けどうすべきか】

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