病院関係者や専門家によると、この違いには明確な理由があるという。つまり、新型コロナウイルスは免疫力の弱い人々ばかりか、高齢者にもより大きな被害を与えるらしいということだ。
「高齢者と若年者で、必ずしも感染率に差があるとは思わない」と、ニューヨーク市保健衛生局疾病管理部門の元副局長、アイザック・ワイズヒューズ医師は話す。「高齢者は若年の患者より臨床転帰が不良で、基礎疾患を持っている可能性が高いのだ」。
感染拡大が鈍化し始めている兆候も
全般的に見れば、ニューヨーク市で8500人以上の人々が新型コロナウイルスに感染して入院している。この人数は今後数週間のうちに、急増することが予測されている。
しかし、ニューヨーク州で導入された社会的距離拡大の規制により、ようやく新型コロナウイルスの感染拡大は少なくとも鈍化し始めたようだ、と関係者は期待を寄せている。入院者数は現在、2日おきか3日おきの代わりに、6日おきに倍増するようになっている、と関係者は話す。
同市のデータでは、先週末に緊急入院した患者数がわずかに減少していたが、今週は増加し続けていることが明らかになっている。
もっとも、ニューヨーク市立大学公衆衛生大学院の疫学者、デニス・ナッシュ医師は、現段階では社会距離拡大の規制が功を奏しているかどうかわからないと話す。「時期尚早過ぎて、実際にこちらで何が起きているのかを言い当てることは不可能かもしれない。何かいいことがないかと願うばかりだ」。
(執筆:Larry Buchanan記者, Jugal K. Patel記者, Brian M. Rosenthal記者、Anjali Singhvi記者)
(C)2020 The New York Times News Services
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