坂上忍さん「大変なときに自分をいたわる技術」

何度も失敗しながら学んできたこと

ふだん目立っている子も、「俺が、俺が」と前に出るだけじゃなくて、誰かをサポートできる力が必要です。

主役をやりたがっている子にも「脇役ができるようになってください」としっかり伝えています。さまざまな経験をしてこそ、バランスよく成長していけるんじゃないかと思っています。

相談してくれたあなたは、自分が積極的になれないことを悩んでいるんだよね。だけど番組でもお芝居でも、大勢の人が、それぞれの仕事をしっかり果たしてくれているおかげで成り立っています。

巨大な柱でも、留めている小さなネジがないと、地震のときに倒れてしまうでしょう。

大きなことができるのは、あなたみたいに「合わせる」のがうまい人がいてくれるおかげなんです。それって、とても価値のあることだと思いますよ。

意見を言うときに「流される」必要はない

――坂上さんは「炎上」がよくニュースになっています。人から批判されたり、炎上したりすることは怖くないんですか?(15歳、女性)

僕は、ネットの意見をほとんど見ていません。それに「炎上」っていう事態もよくわかっていません(笑)。

坂上忍(さかがみ しのぶ)/1967年東京都生まれ。3歳から「劇団若草」に所属。72年にドラマ『下町かあさん』でデビュー。現在は俳優業だけでなくテレビ番組のMCなどでも活躍中(写真:不登校新聞)

まあ、わからないものを、そのままにしているのが、自分を守る術かもしれません。

僕の発言によって、ときには自分の意に反して誰かを傷つけてしまったり、不快にさせてしまったりもします。

だけどそのときにはちゃんと謝って、学習すればいいんです。初めの質問への回答にも重なりますが、意見を言うときには「流される」必要はないし、ブレることもありません。

もっと言えば、僕は、共感する人が3割、共感しない人が7割ぐらいあればいいとも思っています。その3割の共感を得るためには、はっきり言い切らないとダメなんです。

ふつうは怖くなって手前でやめてしまいますが、そうしたら3割の人の共感すらもなくなってしまう。しっかりと自分が言い切ることで伝わり方もちがってきます。

ただ、僕はやりすぎて誤解されてしまうことも多いんですが(笑)。それは僕の反省点です。

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