しかし、「これまで一度も男性とお付き合いしたことがない」という友美は、どのように交際をしたらいいのかわからず戸惑っていたので、私は、こうアドバイスをした。
「まず連絡は、小まめに取り合うことですよ。 LINEはもう交換したの? 婚活にとってのLINEは、連絡ツールではなく、コミュニケーションツールなんですね。ファーストコールでデートの日を決めて、そこからぱったりと連絡が途絶えて、会う直前に前日確認するような業務連絡LINEを入れ合うカップルは、交際も短命なの。お付き合いをするようになって、テンションが上がっていたのに、連絡を取らない期間に下がってしまうから。1回下がったテンションは、なかなか上がらないんですね。
最低でも1日1回は、 LINEで連絡を送り合って、何でもいいから日常のたわいもない出来事を話したほうがよい。あと、女性は待っているだけではダメですよ。自分からも積極的に連絡を入れる。LINEだけでなく、電話で生の声を聞いて話すのも大切ですね」
根がまじめなのだろう。友美はメモを取りながら話を聞いていた。私はさらに、結婚相談所で婚活をするというのは、どういうことなのかを話した。
「婚活をするというのは、婚活市場に自分を棚卸しすることなんです。つまりね、商品はたくさん並んでいるの。お相手から“いいな”と手に取ってもらえたら、こちらも選んでもらえるようにアピールしないといけない。そうじゃないと、自らをアピールして選んでもらう努力をしている人たちに負けてしまうの。ただボーッとしていたら、棚に戻されてしまうんです」
メモをしていた友美がペンを止めて、困惑したように言った。
「でも、男性と付き合うのは初めての経験なので、自分から積極的にLINEや電話をするのは、ハードルが高いです」
「だったら、LINEがきたらすぐに返事を返しましょうね。電話に出られず着信歴が残っていたときには、気づいた時点で折り返す。電話をかけるハードルが高いのなら、『お電話に出られなくてごめんなさい。今なら大丈夫ですよ』とショートメールを入れましょうね」
なぜこれまで恋愛してこなかったのか
入会面談のとき、「男性とまったくお付き合いをしたことがない」という友美に、「『好きです』と告白されたり、『付き合ってください』と言われたりしたことはなかったの?」と聞くと、『一度もありません』という答えが返ってきた。
さらに、こう続けた。
「中学、高校は私立の女子校でしたし、大学も女子大でしたから」
周りに女性しかいない環境だったからだと言いたいのだろうが、女子高、女子大育ちでも、男性とお付き合いしている女性たちは、大勢いる。部活で男子校と交流会をしたり、インカレでほかの大学の男子と仲良くなったり、バイト先で出会ったり、男性と触れ合うチャンスはいくらでもあったはずだ。
これは単に恋愛への興味が薄かったからではないか。学生時代に何に1番興味があったのかを聞いてみた。
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