「36歳のときに結婚相談所に入って、半年間活動したんです。20人くらいの方とお会いしました。でも、結婚したいと思える人は、いなかった。そんなときに、同僚に誘われた飲み会に行って、そこに来ていた8歳年下の彼(向田勉、仮名)と、なんとなく付き合うようになったんです」
婚活相談にやってきた内田三恵(37歳、仮名)は、年齢よりもずっと若く見えるショートボブが似合う女性だった。メーカーで商品開発の仕事をしているという。美大を卒業しているとあって、服やアクセサリーのセンスも洗練されていた。
30代後半の女性にとっての「時間」
「時が経つのって、あっという間ですよね。結婚相談所で活動をしているときに37歳になり、彼と付き合うようになって10カ月、もう38歳が見えていきている。私にとってはもう10カ月ですけど、29歳の彼にとっては、まだ10カ月なんでしょうね。結婚を考えている様子がまったくないんです」
確かに30代後半の女性と20代後半の男性とでは、同じ時間が流れていても、そのとらえ方と長さの感覚が違うのだろう。
「彼と出会ってからも、最初の2カ月くらいは並行して相談所の活動を続けていました。でも、私の年齢からすると、お見合いで出会うのはほとんどが40代の男性。皆さん落ち着いた雰囲気で、まじめな方ばかり。“いい人だな”と思っても、やっぱり彼と比べてしまって」
その彼、勉と出会った当初、相談所でお見合いをした43歳の男性と交際に入っていたのだが、結局その男性にも、“交際終了”を出してしまった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら