さらに、父も母に同調した。
「向こうは、まだ2~3年フラフラしていても、30歳そこそこだけれど、お前はそれに付き合っていたら40歳を過ぎてしまうぞ。ここで、結婚できるかどうかをはっきり聞いておいたほうがいいんじゃないのか?」
両親の言葉は的を射ていた。そこで、三恵は、今後の身の振り方をどうしたらいいのか悩み、私を訪ねてきたのだ。
三恵は、私に言った。
「年上女性に結婚を持ち出されたら、追い詰められた気持ちになって逃げる気がするんです。10カ月育んできた関係が終わってしまうのが怖い。でも、このまま付き合って時間が経って、その先に結婚がなかったことを考えると、もっと怖いんです」
相手が結婚を言い出さないときに、どうするか?
“付き合っている相手が結婚を言い出さない”という相談はとても多い。三恵の場合は、相手が年下だが、同世代や年上男性であっても、相手が結婚を言い出さないことがある。
そこで、これまでの3つのケースを三恵に話した。
昨年の4月に成婚退会した佳恵(36歳、仮名)のケース。彼女は、41歳の自営業男性、義男(仮名)と2年付き合っていた。付き合った当初彼は、オフィスの近くに一人暮らしをするマンションを借りていたのだが、その後マンションを引き払い、実家に戻った。それは家賃を浮かせたかったからで、会社経営が思うようにいっていないことが、そこからもわかった。しかし、出産を視野に入れたら、佳恵はそろそろ結婚がしたかった。そこで、結婚する気持ちの有無を尋ねると、義男に逆ギレされた。
「今、仕事が軌道に乗っていないのはわかっているだろう。自分のことばかり考えて、思いやりのないヤツだな」
その言葉に佳恵は、結婚相談所の入会を決めた。それから2カ月半で15近いお見合いをし、現在の夫、康之(38歳、仮名)と出会った。康之とのお付き合いは順調で、そこから2カ月後には義男とはきっぱりと別れて、康之と真剣交際に入った。そして、その1カ月後には、成婚退会をしていった。
「実際に婚活を始めてからは、元彼と会う時間もなくなっていました。あと、彼はすごく怒りっぽい人で、別れ話を切り出したときも逆ギレされた。無事別れることができてよかったです。今の結婚を選択して大正解でした」
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