学生と応接するリクルーター、人事、面接官は会社を代表しているはずだが、礼儀を知らない人間がかなりいるらしい。下記に「お前ら」とか「あっそ」などの言葉があるが、学生に軽蔑されて当然だと思う。
「『お前ら』と言う発言。有りえない。明らかに学生を下に見ている。そんな態度が当然のように横行している会社には絶対に行きたくない」(文系・慶應義塾大学)
「最低限の丁寧語すら使わない」(理系・筑波大学)
「“あっそ”など冷淡な態度を表す言葉」(理系・法政大学)
学生を審査するためには事前に情報に目を通し、質問を用意するのが常道。ところがなにも準備していない面接官がいる。エントリーシート(ES)を書くために学生は苦労しているから、読んでいなければ反感を持つのは当然だ。
「ESはほとんど見ていない」(文系・慶應義塾大学)
「エントリーシートを見ながら『何聞けばいいかな』」(文系・早稲田大学)
お祈りメールすら届かず
面接とは関係のない個人的な感想を言う面接官も未熟だと思う。「似合っていますね」はビジネストークにあるが、「似合っていない」は大人の会話にはない言葉だ。
「面接のとき『あなたそのメガネ似合ってないよ』と外見を言われて、非常に腹立たしく感じた」(文系・関西学院大学)
とんでもないことを主張する面接官もいるが、「社員が消耗品」と伝えて採用できるのか? 不思議である。
「社員は消耗品。大学で学んだことは何1つ生かせないから遊んだほうがよい」(理系・東京電機大学)
学生は就職活動を通じてはじめて社会との接点を持つが、その段階で大人がウソつきだということを知って戸惑う。
「結果にかかわらずご連絡しますと言われたのに、結果の連絡が来なかったときはショックだった」(文系・東京外国語大学)
「選考結果は合格者のみに連絡します」(理系・東京理科大学)
この手の対応は「サイレント」と呼ばれ、学生の評判はよくない。それでもまだこちらのほうがよほど誠実だ。言ったことを行わない「言行不一致」はウソなのだから。できないことを約束するのは不誠実だ。ただ、この場合も「いつまでに」と期限を切ることはしてほしい。学生はいつまでも待つしかなくなってしまう。
今回は、社員や人事の大人げない振る舞いに対する学生の反応を紹介した。学生がウブすぎると思えるものもあるが、面接官側に非があると思えるもののほうが多い。
たくさんの未熟な学生に接して疲れることは理解できるが、つねに相手に向き合うことができるのが社会人だ。学生に対して真摯に接してもらいたい。面接官を選ぶ人事にも責任がある。肩書だけで面接官を選ばず、適性のある人物に依頼し、面接の仕方も教育してほしい。
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