コロナのデマに「騙される」「騙されない」の差 詐欺事件まで横行「インフォデミック」の恐怖

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コロナ騒動に便乗した詐欺も横行している。不安になる人々の心理につけ込み、お金を巻き上げようとする例が多い。

「新型コロナウイルスが広がっている問題で、マスクを無料で送付する。確認をお願いします」というURL付きSMSを受け取った60代女性は、マスクが手に入らず焦っていたため、信じてしまったという。

「同居している娘夫婦に『マスクくれるって。これで安心ね』と見せたところ、タップしないよう強く止められた」。調べたところ、フィッシングサイトへ誘導するリンクという情報が見つかったという。「せっかく手に入ると思ったのに……」と女性はため息をつく。

そのほか、マスクを販売するとうたい、クレジットカード情報を入力させたり、ATMに誘導して操作させるなどの詐欺行為も起きているという。

ほかにも、保健所職員などを名乗り、「コロナウイルスが水道管についている。除菌には数万円かかる」とお金を請求された例も起きている。水道管ではなく下水道の場合もあり、中には20万円請求された例もあるという。

怪しいと感じたら家族などに相談したり、検索などで調べたり、消費者センターに相談するといいだろう。

なお、AmazonやFacebookでは、「新型コロナウイルス感染症を予防できる/治療できる」とうたう商品や広告を排除する方針を表明。Amazonでは、すでに100万点以上の商品を削除し、出品していたアカウント数千件を停止処分にしている。

「デマの可能性が高いうわさ」の3つの特徴

アメリカの心理学者が提唱したデマの公式によると、「情報の流通量=重要性×情報の曖昧さ」だという。新型コロナウイルスに関する情報は、命に関わるうえ、まだ定説があるわけではなくはっきりしていないところが多いため、この公式にズバリ当てはまってしまうのだ。

おまけに、SNSが普及した中、人々は不安で情報を求めているが、十分な情報がないため、デマに惑われやすい状態となっている。

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