解禁へ向け動き出した“インターネット選挙運動”[1]


 仮に、選挙運動に何の規制もなければ、一般にカネのかかる選挙につながりやすい。選挙にカネがかかるとなると、経済力の差による不公平や選挙の腐敗が生じる危険性が高まる。こうした理由から公職選挙法はカネのかからない選挙の実現を目指している。

特にポスター、ビラ等の紙媒体については、印刷費用に加えて印刷物の頒布に要する人件費などが大量に必要となることから、最もカネのかかる選挙運動手段と考えられている。このため、ポスター等文書図画については、公職選挙法により規格と数量を明確に規定し、ある定められたもの意外はすべて禁止、ということになっているのである。

筆者は、2004年参院全国比例区に出馬し当選させていただいたが、法定ビラ25万枚を印刷し、さらにそれに選挙管理委員会お墨付きの証紙(シール)を1枚1枚手作業で張り付けていく作業たるや想像を絶するものであった。支援してくださった方にどれほどご苦労をおかけしたことかと思う。

インターネットによる選挙運動が認められれば、こうした作業はいっさいなくなる。ちなみに、その法定ビラには国庫から1枚当たり5.36円の負担金が出る。25万枚にすれば134万円にもなる。国庫負担はポスター・はがきにも適用され、候補者数の多さも考えると、実に膨大な金額だ。1日も早くインターネット選挙時代の到来を、と願わずにはいられないのである。

「インターネット選挙運動」規制の現状

では、公職選挙法において「インターネット選挙運動」の規制はどうなっているのだろうか。

「コンピュータ等のディスプレイ上に表れた文字等の意識の表示」は同法における「文書図画」と解されている。また、電子メールという手段はその文書図画を「頒布」していると解される。

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