中国36歳コロナ患者が「退院後に死亡」の顛末

武漢のコンテナ病院は退院を一時ストップ

病院側は”治癒”したと判断したが… ※写真はイメージ (写真:財新記者 丁剛)
武漢で36歳の新型コロナウイルス患者が退院後に死亡。臨時のコンテナ病院は退院を一時ストップし、政府も説明に追われるなど動揺が広がっている。政府が定めた退院基準の甘さを指摘する声もある。中国の独立系メディア「財新」取材班が真相を追った。

 

王梅(仮名)家のカレンダーは、3月10日がペンで丸く囲まれ、そばに“happy”と書かれている。夫の李亮は、すでに”治癒”したと病院側に判断され、隔離施設に入って経過観察期間を過ごしていた。3月10日は、彼が隔離を解除され自由を取り戻すはずの日だった。

しかし李亮は、その日を迎えることができなかった。死亡医学証明書には、彼が3月2日午後5時8分に亡くなったと記されている。死因は新型コロナウイルス肺炎、呼吸器閉塞、呼吸不全の3つだ。

当局の指示で患者の退院を一時ストップ

李亮の治療を行った武漢市漢陽国博コンテナ病院(訳注:新型肺炎患者を収容するため、既存施設を改装してできた臨時病院)の院長・楊星海は財新記者に対し、今は暫定的に患者の退院をストップしていると話す。「これはわれわれが自ら止めているのではなく、指揮部の要求によるものだ。当院だけの措置ではない」。

本記事は「財新」の提供記事です

3月2日午後3時30分、王梅は、李亮が隔離されている武漢礄口区漢西三路のウィーンホテルから電話を受けた。電話の相手は彼女に、「ご主人は強いストレスを感じており精神状態がよくないです。すぐホテルに来てください」と伝えた。

王梅が自転車でホテルに向かうと、夫がいる509号室の扉は開け放たれていた。夫はベッドに横たわっていたが、布団がはねのけられており、靴下は履いていなかった。同じ日の午前10時に夫婦がビデオ通話をした際、李亮は「体温が35.3度しかない」と妻に伝えたが、妻は気温が低いからだろうと考え、靴下を履くようにと言っていた。

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