「ワンルームマンション」が外国人に通じない訳 不動産業界には和製英語がいっぱい!

✎ 1〜 ✎ 67 ✎ 68 ✎ 69 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

戸建てではない建物に住んでいる皆さんは、「マンション」にお住まいですか、それとも「アパート」にお住まいですか。たまに賃貸物件は「アパート」で、分譲物件は「マンション」というような感じで使い分けをする方もいるようですが、賃貸マンションというのもあるので混乱しますよね……。

実は、このふたつの定義はあいまいで、全国共通のルールみたいなものはないようなのです。登記簿謄本上も「アパート」や「マンション」という区分はないそうです。では、どの物件を「マンション」とし、どれを「アパート」とするのかがどう決められているかというと、物件を取り扱う会社が各自で定義して区分しているというのが現状のようです。

ざっくりとですが、「マンション」は鉄筋コンクリート造や鉄筋鉄骨コンクリート造のものを指し、「アパート」は木造や軽量鉄骨造のものを指すということが多いとのこと。まれに、3階建て以上は「マンション」、2階建て以下は「アパート」という区別をしている会社もあるようです。

英語でmansionは「大豪邸」という意味と書きましたが、日本でいう「マンション」も「アパート」も英語ではapartmentと呼びます。つまり、鉄筋鉄骨コンクリート造でも木造でもapartmentで構わないのです。

一方、皆さんの中には「アパート」はapartment、「マンション」はcondominiumと覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。こちらは半分正解で、半分不正解と言えるかもしれません。では、What’s the difference between apartments and condominiums? (apartmentとcondominiumの違いはなんなのでしょうか)

apartmentとcondominium

これらの違いは部屋の所有者が誰なのかという点のようです。apartmentは基本的に建物ごと大家さんが所有をしているもので、condominiumは部屋ごとに所有者が異なるもののようです。その意味では「分譲マンション」は間違いなくcondominiumということになります。

「分譲マンション」の所有者がその部屋を賃貸している場合は、日本語では「賃貸マンション」と言いますが、こちらもcondominiumと呼んで間違いなさそうですね。ところが、鉄筋コンクリート造の「マンション」を建物ごと誰かが所有して、各部屋を賃貸している形の「賃貸マンション」はapartmentという区分になりそうです。どのくらい存在するかはわかりませんが、木造の「アパート」でも部屋ごとに分譲されたものの場合はcondominiumということなのでしょう。

そもそも、日本語の「アパート」と「マンション」という区分と、英語のapartmentcondominiumという区分の方法が異なるので、一義的にどちらがどちらと当てはめることはできないということです。戸建てではない賃貸物件にお住いの皆さんは、ご自分の住居が「アパート」なのか「マンション」なのか、apartmentなのかcondominiumなのか、これではっきりとしましたか。

次ページ駅からの所要時間
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事