コロナ休校を"学びの機会"に変える4つのコツ 本当の学びは「生活の場」に詰まっている

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3) 期間限定で「タスクの見える化」をし、成長実感をさせていく

1枚の紙でも、カレンダーでも、お気に入りの手帳でもいいので、この休みの期間中にやるべきことを書き出して「見える化」させます。そして終わったら「赤」で消していきます。すると、自分の成長が「見える化」されていきます。

このような長期休みでは、とくに小学生はこれといった目標がないことが多いため、ダラダラします。「宿題をやりなさい!」と言っても、嫌々ながらやるだけで、効果は薄いでしょう。そこで、やるべきことを「見える化」させて、やるべきことと、自分の成長がわかるようにしていくのです。

過去記事でこのやり方については詳しくご紹介していますので、参考にしていただければと思います。

4) 子どもを「自立させる場」として活用する

最後に、ここがいちばん重要なポイントになります。

子どもの年齢や親の働き方などにもよりますが、共働きで子どもを家において出かけることになってしまい心配……というご家庭も多いと思います。

このようなときこそ、「自分のことは自分でやる」ようにしていきます。例えば、ある程度の年齢であれば、昼ご飯は自分で作れるように教えていくとか、掃除・洗濯を役割分担してやってもらう、などです。

普段は家のことを何もやらない子でも、今回のような事態であれば、分担しながらやることもやむをえないと考えるかもしれません。

「生活の場」を「学びの場」に変えていく

学びは、学校の勉強のことだけではありません。生活のひとつひとつから学ぶこと、これがまさに21世紀型教育対応モデルなのです。つまり、「生活の場を学びの場」にしてしまうのです。

いずれこの状況も終息します。今はとても大変なときではありますが、少しでも考え方を変えてみて、「あの時期があったから、子どもの自立心が育った」と思えるように、過ごしてもらえたらと思います。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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