「糖質ゼロの調味料」が今密かに売れているワケ キング醸造が見つけたニッチだが確かな需要

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――私の祖母も糖尿病を患っていたので食事の管理をした経験はあるのですが、みりんや料理酒まで制限する必要あるのだろうか……と思ってしまいます。

キング醸造マーケティング開発部の竹山慎一郎さん(写真:筆者撮影)

私も、当初はそのくらいの感覚でした。けれども、本当に困っている人たちがいるんです。糖質にすごくこだわっていたり、抑えなくてはいけない方に話を聞くと、例えば家族でお父さんが糖尿病、もしくはその一歩手前で糖質を抑えなくてはいけないという場合、お父さん主体に糖質を抑えて料理をすると、ほかの健康な家族には物足りない食事になります。

そうならないために、お父さんだけ別のメニューを作るとなると、今度は負担が大きくなります。これが大変だという声が多かったのです。

――例えば、煮物を作るには、砂糖やみりん・お酒は必須です。糖質ゼロの調味料がない場合、そういった方々はどうしていたのでしょうか?

アルコールには臭み消しの効果がありますので、日本酒を使わずに臭みを取る場合は、焼酎を使います。日本酒はお酒の中では比較的糖質が高いですが、焼酎は糖質ゼロです。甘みは、ラカントやパルスイートといった甘味料を使っていたかと思います。

目指したのは、本みりんの風味

――ただ、それらを使うとちょっと違った風味の煮物になりそうな気はしますね。御社の糖質ゼロのみりんを使って煮物を作ってみましたが、ぼーっと食べていたら気づかないくらいでした。どうやって糖質ゼロにしたのでしょうか?

甘みは、ステビアという甘味料でつけています。糖質を気にしている方に話を聞くと、すべての甘いものがダメなのではなく、ステビアやエリスリトールといった甘味料は、自然の原料由来のものだからと嫌悪されていませんでした。

ステビアにも種類がいろいろあります。最初に甘みが強く立ち上がってスッと切れるものや、後にも甘みが続くものなど。そこから、うちがもともと出している「日の出本みりん」に近いものを探しました。

――甘みの再現だけでなく、独特の香りや風味を再現するのにも苦労したそうですね。ちなみに糖質を少なくした「糖質オフ」ではなく、「糖質ゼロ」にした理由はどこにあるのですか?

オフの場合、結局、どれだけ使ったかを気にしなくてはいけません。50%オフだったとしても、2倍使えば同じことになってしまいます。これが、ゼロならいっさい気にしなくていいですよね。ですので、糖質ゼロにこだわりました。

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