日本人はSNS加害者になる危険を知らなすぎる 「よかれと思って」が引き起こす大変な事態

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次に反社会的勢力は、リツイートした人たちに声をかけてパーティーをします。かわいい女の子も集めた、派手目のパーティーです。

「ここのお金はいいよ」と言ってタダで飲み食いさせます。お金のない学生はすっかりいい気分になり、舞い上がってしまいます。

そうやってお金に興味のある若者を集め、頃合いを見計らったところで、「いいバイトがあるよ、やらない?」と切り出します。

その仕事は、大麻・覚醒剤の販売や、振り込め詐欺の受け子で、これに一度でも手を出せば、二度と抜けられなくなってしまうのです。

スマホ技術の進歩とともに知識もアップデートすべき

Twitter をのぞいてみると、闇バイトの募集告知があふれています。例えば――。

「ブラック案件。日当10〜20万円 #闇バイト」
「大阪で運びあります。平均日当5〜10万円 #闇バイト」

闇バイトというのは、要するに特殊詐欺グループの仕事です。しかし実際には、自らその違法な仕事を求めていってしまう人も少なくないのが実情なのです。SNSのリテラシーの必要性を痛感します。

『あなたのスマホがとにかく危ない~元捜査一課が教える SNS、デジタル犯罪から身を守る方法~』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

以上のように、SNSになじみにある人は、自らが加害者になる投稿をしていないかどうか、またSNSになじみのない人でも、自分の家族がそうした犯罪の片棒を担ぐ投稿をしていないか、意識を高くして注意する必要があります。

安全と危険の境界線を理解し、家族を正しく導くためにも、スマホ技術の進歩に合わせて、自分の理解のアップデートも怠ってはいけません。

スマホに潜む危険というのは、SNSの問題だけでなく、セキュリティーロックの設定、不適切動画やデジタルタトゥーの問題、巧みに誘導される詐欺サイト、個人情報を狙う危険なフリーWi-Fi、子どものスマホ管理の問題等々、多岐にわたります。

ぜひみなさんも自分と家族のスマホの使い方をチェックしてみてください。

佐々木 成三 元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課・警部補

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ささき なるみ / Narumi Sasaki

1976年、岩手県生まれ。デジタル捜査班の班長として、デジタル証拠の押収解析を専門とし、埼玉県警における重要事件において携帯電話の精査や各種ログの解析を担当した。また、捜査本部に従事し、被疑者の逮捕、被疑者の取り調べ、捜査関係者からの情報収集、被害者対策、遺族担当として数多くの実績を挙げた。2017年、「事件を取り締まるのではなく、犯罪を生まない環境を作りたい」という思いから埼玉県警を退職。現在は、TV番組にコメンテーターとして多数の番組に出演するほか、学生を犯罪リスクから守ることを目的に設立された「一般社団法人スクールポリス」の理事を務め、学校や企業での講演など幅広い活動を行っている。

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